朱硫景side
入真さんに気を使わせてしまった。
きっと俺の元気がなかったからあえて二人きりにしたのだろう。
ここ最近溜息ばかりついている気がする。
無自覚かよ、
しのは不安障害を持っている。
最近少しマシになったと思っていたけれどやはり定期的に発症する。
コンコン、
ガチャ、
砂時羽琉宮。警戒心が強めな患者。けれど、すごく兄弟思いできっと根はすごく優しいやつだと思う。
うるとはまだあまり話せていない。
理由はうるの警戒心が強すぎるから。
無理に話しかけるとうるの負担になってしまう。
だから適度な距離を保ちつつ徐々に距離を縮めたい
起きるの早くないか???
砂時伶夢。ふわふわしている不思議ちゃんな患者。優しい雰囲気だが、笑顔を繕っている。癖なのか愛想を振りまくためなのかは分からない。
いつか本当の笑顔を見せてくれたら嬉しいな、なんて
え、嫌な予感が…
れむ…しゃるが困惑してんじゃねぇか…
砂時紗瑠炉。天然で少しぽわぽわしている。けれど過去により頻繁にパニックを起こしている。
パニックを起こしているときのしゃるはまるで別人。
いつもの口調も変わってしまう
見た感じも元気そうだし大丈夫そうだな。
れむは担当医のしのにすごく懐いてる。
自分に懐いてくれてしのもすごく喜んでいた。
これでしのもれむも症状が軽くなっていけば嬉しい。
れむはいいとして、問題は双子。
しゃるは多少喋れるようにまではなったけれどまだ少し心を閉ざしている。
そして、羽琉宮。言葉を発してくれるとしても小声。そして自分からは話しかけてこない。
こんな状態で俺らが付きっきりだとストレスに繋がってしまうかもしれない。
本当の笑顔じゃなくても
現実と幻が分からなくても
過去がフラッシュバックしても
これから成長していけばいい
どれだけ時間がかかってもきっと絶対治るから。
俺らが治すから。
絶対これ以上に幸せにしてみせるから
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。