第5話

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2024/06/16 15:12
朱硫景side
入真さんに気を使わせてしまった。
きっと俺の元気がなかったからあえて二人きりにしたのだろう。
朱硫景
はぁ、
ここ最近溜息ばかりついている気がする。
叶明
魔王様ぁ、そんな溜息ばっかりだと幸せ逃げるぞ〜?
朱硫景
げ、叶明かよ…
叶明
げ、ってなんだよ!
叶明
せっかく来てやったのにさぁ、
朱硫景
知らね。
叶明
んもぉ、あるけーは冷たいなぁ、
朱硫景
お前も大概だぞ…?
叶明
え"
無自覚かよ、
朱硫景
つーか、しのは?
叶明
しのは寝かせてる
叶明
昨日あんなんだったし、
朱硫景
あぁ…
しのは不安障害を持っている。
最近少しマシになったと思っていたけれどやはり定期的に発症する。
朱硫景
ってか、そろそろ起こしに行くか
叶明
そうだね
叶明
今日はどうかなぁ、
朱硫景
少し慣れてくれればいいけどな
叶明
うん、
コンコン、
羽琉宮
…はい
ガチャ、
叶明
うるみやおはよう!
羽琉宮
…おはようございます
叶明
もー、敬語外してくれていいんだよー?
羽琉宮
そう…ですか、
砂時羽琉宮。警戒心が強めな患者。けれど、すごく兄弟思いできっと根はすごく優しいやつだと思う。
うるとはまだあまり話せていない。
理由はうるの警戒心が強すぎるから。
無理に話しかけるとうるの負担になってしまう。
だから適度な距離を保ちつつ徐々に距離を縮めたい
朱硫景
あ、他の二人はまだ寝てるか?
羽琉宮
…はい、起こしますか、?
朱硫景
あー…叶明、どうする?
叶明
んー…でもどちらにせよもうすぐ起こさなきゃだし…
朱硫景
起こすか?
叶明
うん
朱硫景
起こしてあげてくれるか?
羽琉宮
うん、
羽琉宮
伶夢にぃ起きて、(ユサユサ
伶夢
ん、ん…
伶夢
ん…?あさぁ、?
起きるの早くないか???
羽琉宮
あさだよ、
伶夢
ん、
伶夢
あれぇ、先生だぁ(ニコッ
叶明
れむおはよう!
伶夢
おはよーございます(ニコッ
砂時伶夢。ふわふわしている不思議ちゃんな患者。優しい雰囲気だが、笑顔を繕っている。癖なのか愛想を振りまくためなのかは分からない。
いつか本当の笑顔を見せてくれたら嬉しいな、なんて
羽琉宮
れ、伶夢にぃ、しゃるが起きない…
伶夢
あー、
伶夢
しゃる起きて
紗瑠炉
スゥー、スゥー、…
伶夢
ッスー…
え、嫌な予感が…
伶夢
しゃるろぉぉぉぉ!!!(ベシベシ
紗瑠炉
うわぁぁぁ?!
叶明
あれ…耳…キーン…((
朱硫景
あー、耳痛ぇ…
紗瑠炉
え、ぇ、ぇ…?
伶夢
しゃるおはよ!(ニパッ
紗瑠炉
え、ぁ、おはよう…?
れむ…しゃるが困惑してんじゃねぇか…
叶明
しゃるおはよう!
紗瑠炉
あ、おはようございます…
砂時紗瑠炉。天然で少しぽわぽわしている。けれど過去により頻繁にパニックを起こしている。
パニックを起こしているときのしゃるはまるで別人。
いつもの口調も変わってしまう
朱硫景
全員元気か?
伶夢
れむ元気〜(ニコッ
紗瑠炉
ぇ、俺も……、?
羽琉宮
おれも、
見た感じも元気そうだし大丈夫そうだな。
叶明
ん!おっけー!
叶明
じゃあ、朝ご飯までゆっくりしてていいよ
伶夢
ねー!かなめ先生!
叶明
んー?
伶夢
しの先生は〜?
れむは担当医のしのにすごく懐いてる。
自分に懐いてくれてしのもすごく喜んでいた。
これでしのもれむも症状が軽くなっていけば嬉しい。
叶明
しの先生はね〜、お休み中。
叶明
でも多分お昼頃には戻ってくると思うよ?
伶夢
はーい、
朱硫景
ぁ、かなめ、
叶明
え?
朱硫景
俺ら出ていったほうがいいんじゃないか?
れむはいいとして、問題は双子。
しゃるは多少喋れるようにまではなったけれどまだ少し心を閉ざしている。
そして、羽琉宮。言葉を発してくれるとしても小声。そして自分からは話しかけてこない。
こんな状態で俺らが付きっきりだとストレスに繋がってしまうかもしれない。
叶明
なんッ…ぁ−…確かにそうだね、一回出るか
叶明
じゃあ、また朝ご飯呼びに来るね〜
伶夢
先生またねー!(ニコッ
本当の笑顔じゃなくても
紗瑠炉
ぇ、ぁ、(フリフリ…
現実と幻が分からなくても
羽琉宮
ペコッ
過去がフラッシュバックしても
 
これから成長していけばいい
どれだけ時間がかかってもきっと絶対治るから。
俺らが治すから。
朱硫景
待ってろよ、
絶対これ以上に幸せにしてみせるから

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