第103話

8年越し
5,154
2023/12/07 06:55
色彩side










8年……










この数字はあなたのニックネーム君が居なくなってから経った年月










私はあれからヒーローを目指して頑張ってきた










緑谷さん










かっちゃん










轟さん










朱雀さん










お茶子ちゃん










百ちゃん










等沢山の人に稽古も付けて貰った










勉強も頑張った










雄英に入るためにひたすら勉強し続けた










あなたのニックネーム君の事も探し続けた










けど、8年間の中であなたのニックネーム君は見つけられなかった










あなたのニックネーム君に似たと言う情報はあっても辿り着く事は出来なかった










後……1週間










後1週間で私は15歳の誕生日を迎える。










色彩(なまえ)
色彩あなた
もう……どこ行ったのよ
色彩(なまえ)
色彩あなた
もうすぐ高校生になっちゃうんだよ……?
色彩(なまえ)
色彩あなた
バカ……





一人寂しい公園で呟く言葉は余計寂しく感じる










色彩(なまえ)
色彩あなた
気分転換しに来たのに、落ち込んでちゃダメダメ!!!





そう言って、ブランコを再度漕ぎ直すと共に










ずっと










ずっと聞きたかった










あの懐かしい声が_______________







































あなた
色彩……?









































私しか居ないはずの公園に










静かに響いた_______________


























あなたside










色彩の前から姿を消して8年……










俺はヴィランとして生きていた










毎日の様に人を










ヒーローを殺し










血に濡れ










欲求を満たしていた










何時からか俺はヒーロー共から










『危険重要人物』










『凶悪犯』










として有名になった










勿論出久君や碧翔兄さん達の耳には入っているだろう










勿論……










色彩の耳にも_______________










後悔はしていない










心残りと言えば……










ちゃんと色彩がヒーローとして活躍する所を見れなかった事










弔達と会えるのは牢の中であって、外じゃない事











それくらいか……










あなた
あ“……食べ物がねぇ……






そんな事を考えながら冷蔵庫を開けたが空っぽだった











なるべく昼間には外出たくないんだけど……










冷蔵庫に何にも入ってないし










飲み物さえ無い











買い物を後回しにしてきたツケが回ってきた










かと言って買いに行かなければ飢え死にしそうだ










あなた
……あ〜……行くか……







仕方なくコンビニで買い物をするべく外に出た










勿論簡単な変装はしている










容姿や顔はもうバレてるからな










一応言っておくが、










万引きじゃないからな?










お金はあれだ……










殺したヒーロー共からちょいちょい頂いている










じゃないと生活出来ないからな。
















あなた
結構買えた……今回の奴は結構な額持ってたからな。そいつのお陰だ。ありがたや〜






とりあえず1週間分の飯と飲み物










後お菓子とか甘いもん










使えそうな道具










日用品










外に出なくても良いように結構買った










あなた
……こんな所に公園なんてあったんだな








バーに帰る時ふと見つけた公園










いつも通る道だが










夜だから気付かなかったのか










それとも










最近出来たのかは知らない










あなた
……久々にブランコでも乗るか……









そう言って公園に入ると

















先客が居た










あなた
あ〜やめる……か……









乗るのを諦め帰ろうとした時










ふと、










先客を見つめた……















誰かに似ていた……










そう

























色彩だ_______________















遠目からで確信は無かった……










しかし……











気付いたら声に出してしまっていた……








































あなた
色彩……?








































しまった。と思ったが



















それはもう遅かった_______________






NEXT


プリ小説オーディオドラマ