あなた_side
あれから何週間か経って分かった事がある。
①入れ替わりは基本的に色彩が寝た後に起こる
②俺が強く助けたいと願った時に入れ替わる
これは何度か起こしてるから合ってるはず……
③親は色彩の個性に納得していない為暴力を振るい続けている
④色彩は楽になりたいと願っている
そして、
⑤出来る事ならこんな理不尽な世界を壊したいと思っている。
こんなもんだな……
入れ替わりをしている最中の記憶は共有していない。
正しくは、俺は全て覚えているが、色彩は俺と入れ替わっている時の記憶が無い。という事だ。
だから、知らぬ間に物事が進んでいる。なーんて事が起こるというわけだ。
無駄話はここまでにして、そろそろ行動しないと取り返しが付かないような気がする。
でも、この部屋から出た事は無いし
世間がどうなっているのかも把握して居ない。
そんな中外に出るのは危険か……?
だが、一か八かで飛び出してみるのもありか……?
飛び出した所で行く宛ては?
何も知らない土地で生きていけるのか?
そもそも色彩は7歳だ。
1人で生活出来るほど力は無いし……
頼る人も居ないだろう……
けど_______________
弔や連合の皆が俺を救ってくれたように、俺も色彩を救おう。
大丈夫……
きっと
償える_______________
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!