あなたside
「……い」
「おい。」
「おい。起きろ」
ガンッ
逆戻り……?
また……
また1人ぼっち……?
また……居なくなる……
俺の周りから……居なくなる……
独りぼっちは、寂しい……
悲しい……
辛い……
だから……
色彩を……
殺す……?
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そんなの……
そんな事俺が1番分かってる。
ヒーローにもう慣れない事くらい……
自分が1番分かってる
その言葉は俺の中にストンっと入ってきた
あぁ。そっか。
俺は元々こっち側の人間だったんだな……
そりゃそうだな。
転生してもヴィランだなんて
運命以外当てはまる言葉が無い
此奴の言葉はまるで
「お前だけ逃げるなんて許さない」
そう言っている様だ……
・
・
・
・
・
ドンッ
辺りを見渡すと
俺が直したバーの中だった
ソファーから落ちて目が覚めたらしい
まだ。覚えている
夢での彼奴とのやり取り。
彼奴は俺で
俺は彼奴
この世界を正す
それが俺のやるべき事
例え碧翔兄さん達をもう一度敵に回したとしても……
色彩の夢を
期待を
希望を
全部壊したとしても……
世界の一斉掃除を_______________
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!