廉 side
正直俺らは、 同じグループに女子がいるのは気に入らない。
同期で、周りのJrと比べりゃ、
あの子がどんな子かは理解してる。
人見知りが強くて、
でも歌が上手いらしくて、
努力家らしい子。
ただ、俺らが思うのは、
大吾「あの子、男子目当てで ここ来たんかな…」
流星「そしたら1年も残れないんじゃないですか?」
廉「なんか、いつか俺らの足引っ張られたら困るねん。あんま賛成できひん、あいつ」
大吾「抵抗はあるねんで俺も。」
流星「ですよね、。」
コンビニで買う物を済ませた俺らは、
レッスンルームへと向かった。
キュッ 、 キュッ …
ん?
だって今の時間は、振付師さん方も休憩で居ないはずなんに、何やっとるんや?
大吾「なんやろ、」
ドアの隙間から覗けば、
そこには 浦名瀬あなた の姿が 。
1人で、自主練してんねん。
ほんまに、努力家やねんなぁ、…って。
少しずつ、受け入れつつあるけど、
やっぱり、女子だから抵抗ありすぎんねんな。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。