第32話

サンジュウニ
58,106
2021/01/16 05:38
轟side
轟焦凍
轟焦凍
お前、緑谷あなただな?
緑谷の家族。

そして行方不明の。
you
っ!?
ニュースで、そしてUSJでも見た気がする。


よく覚えてる。綺麗だったから。
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あなたside
とりあえず緑谷のとこ連れてく
そう言って紅白君が僕の手を引っ張る。


力が...強い。


あわあわしていると、急に手が楽になる。
伏黒恵
伏黒恵
遅れるぞ
you
!?
お前...
こいつのこと誘拐したのか...?
伏黒恵
伏黒恵
は?
そういえば僕、誘拐されてるんだった。
緑谷、通報するから待ってろ
you
こ、この人は...
どうしよどうしよどうしよ...
you
ぼ、僕の彼氏さんです!
you
ね、そうだよね!?
伏黒恵
伏黒恵
あ、あぁ
本当か?
疑ってるよぉ...。
するといきなり伏黒さんがハグをしてくる。
伏黒恵
伏黒恵
これでわかっただろ...
伏黒恵
伏黒恵
人違いだ
だが...
爆豪勝己
爆豪勝己
よォ轟、随分余裕そうじゃねぇか
you
っ!?
轟焦凍
轟焦凍
爆豪、こいつらって...
爆豪勝己
爆豪勝己
いや、全く知らねぇ
轟焦凍
轟焦凍
そうか、時間を取らせてすまなかった
2人は何か言い合いながら歩いていく。
それがなんだか切なくて。

でも僕が選んだ道だから仕方なくて...。



''いや、全く知らねぇ''



勝己の声が頭の中でこだまする。
伏黒恵
伏黒恵
俺たちも行こう
you
うん...
you
伏黒さん顔赤いけど大丈夫?
伏黒恵
伏黒恵
黙れ...//
you
痛っ!?
頭をグリグリしてくる伏黒さん。
それ以上は何も喋らなかった。
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爆豪side
あなたとはもう会えない。

その確信が崩れたのは以外にもすぐだった。
轟焦凍
轟焦凍
お前、緑谷あなただな?
それを聞いた瞬間、体が固まった。

すぐに会いたい。

会って、抱きしめて、俺だけを見てて欲しい。


1歩踏み出した瞬間。
you
ぼ、僕の彼氏さんです!
知らないつんつん頭のやつと抱き合うあなた。
なにもかもが、吹っ切れた。




だから俺がすべきことは...
爆豪勝己
爆豪勝己
全く知らねぇ
全て縁を切る事だ。

あなたが望むなら。
轟と歩いている時。

もし追いかけて来てくれたら。

そう思っていた。


追いかけて来てくれたら思いっきり抱きしめてやる。

苦しくなるくらい。

もう離さないぞって。

あの男の分も上書きしてやるぞって。



だけどあなたは、追いかけて来なかった。

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