第10話

第八章 気になる話 エース視点
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2022/01/09 16:52
デュースと一緒にオンボロ寮へと歩いている最中、オンボロ寮に続く道で偶然エペルと会う。
時間に余裕はまだあるが、エペルは走ってきたみたいだ。
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
よーエペル。そんな急がなくてもまだ時間あるぜ?
エペル・フェルミエ
エペル・フェルミエ
お、おはよう二人共。急いでるって訳でもないんだけど……
デュース・スペード
デュース・スペード
何かあったのか?話なら歩きながら聞くぞ
エペル・フェルミエ
エペル・フェルミエ
えっとね……
三人揃って歩き、エペルの話を聞いた。
どうやらエペルは早めに寮を出たらしく、時間潰しに学校近くの森に行ったら、白髪で変わった衣装を着た男性に会ったのだという。
しかも、剣らしきものを持っていたとか。
デュース・スペード
デュース・スペード
白髪ではないけど、シルバー先輩とかじゃないよな?
デュースの言葉にエペルは首を横に振ると、相手は髪が長く、明らかに別人だった事や花嵐が吹いたと教えてくれた。
エペル・フェルミエ
エペル・フェルミエ
いい時間になったから、オンボロ寮へ行ってあなたクンに話そうかと思って走ってたんだ
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
へぇー。気になんなーその人。
まさか不審者とか?いやでも、うちの学校結界張られてあるらしいしな
エペル・フェルミエ
エペル・フェルミエ
浮世離れした人だったよ。オーラがただの“人”じゃないって僕にも分かるぐらい
デュース・スペード
デュース・スペード
ドラコニア先輩と同種の大きい人型妖精だったり
エペル・フェルミエ
エペル・フェルミエ
あ!確かにそれなら有り得るかもね
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
ま、とにかく花嵐はただの目眩しだろうし、危害を加えられたわけじゃないし……気にしなくていんじゃね?
俺が笑うと、エペルは「先生に報告とかは……」と首を傾げた。
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
次もしまた現れたらでいーんじゃねぇの?本当に妖精の類で偶然やって来たかもしんねぇし
エペル・フェルミエ
エペル・フェルミエ
そう、かな……?
暫く歩くとオンボロ寮の門が見え、潜ったあとは浅い階段を上がり、玄関前に立つ。
扉をノックすると、扉が開いて中からあなたが出てくる。
監督生(審神者)
監督生(審神者)
いらっしゃい
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
おっ邪魔しまーす
デュース・スペード
デュース・スペード
邪魔するぞ
エペル・フェルミエ
エペル・フェルミエ
お邪魔します
寮内へ入ると、グリムが談話室からひょこっと顔を出して「オマエ等来るの早かったな」と言ってくる。
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
まぁーな。エペルから気になる話もあるみたいだし
グリム
グリム
気になる話だぁ?
エペル・フェルミエ
エペル・フェルミエ
た、大した話じゃないよ
エペルはそう言うが、あなたは気になったのか「けど聞きたいなぁ。取り敢えず皆座りなよ」と笑顔で言う。俺達は(名前)に言われた通り、談話室に向かった後、ソファーにゆっくり腰を下ろした。

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