デュースと一緒にオンボロ寮へと歩いている最中、オンボロ寮に続く道で偶然エペルと会う。
時間に余裕はまだあるが、エペルは走ってきたみたいだ。
三人揃って歩き、エペルの話を聞いた。
どうやらエペルは早めに寮を出たらしく、時間潰しに学校近くの森に行ったら、白髪で変わった衣装を着た男性に会ったのだという。
しかも、剣らしきものを持っていたとか。
デュースの言葉にエペルは首を横に振ると、相手は髪が長く、明らかに別人だった事や花嵐が吹いたと教えてくれた。
俺が笑うと、エペルは「先生に報告とかは……」と首を傾げた。
暫く歩くとオンボロ寮の門が見え、潜ったあとは浅い階段を上がり、玄関前に立つ。
扉をノックすると、扉が開いて中からあなたが出てくる。
寮内へ入ると、グリムが談話室からひょこっと顔を出して「オマエ等来るの早かったな」と言ってくる。
エペルはそう言うが、あなたは気になったのか「けど聞きたいなぁ。取り敢えず皆座りなよ」と笑顔で言う。俺達は(名前)に言われた通り、談話室に向かった後、ソファーにゆっくり腰を下ろした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!