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2021/09/02

第2話

序章 主様 (次でチャット式になります)
姫路城と同等、否……それ以上か。
滑らかな雪の如く真っ白で大きいその“本丸”は、城主に招かれた者以外は立ち入れられない一種の“神域”。
所有する土地全体には強力な結界が貼られており、“審神者”と呼ばれる者、審神者によって顕現した刀の付喪神“刀剣男士”達が共に暮らしている。
刀剣男士は歴史改変を目論む歴史修正主義者“時間遡行軍”に対抗する為に顕現し、本来なら過去へとぶのだが……

「主様」

政府から本丸へ派遣された管狐のこんのすけが、一声かけてから審神者部屋の襖を開き、部屋へ入る。
部屋の奥にある丸い障子の窓からは、黄金色の光が隙間から侵入し、殺風景な和室と畳の上に座って窓の外を眺める一人の青年を微かな金色に照らした。
青年は長い白髪を首元で一束にまとめ、白い着物の上から紺色の羽織を肩に掛けている。水晶玉の様に透き通った水色の瞳がこんのすけを捉え、青年は口元を僅かに上げてから静かに口を開いた。

「どうしたんだい?こんのすけ」

低くも高くもない程よい柔らかな声音は、耳にしただけで不思議と落ち着く。
こんのすけは青年の前に座ると、本丸へ訪れた詳細を話し始めた。

「貴方様に政府からの特別任務です」

「特別任務?」

「我々は我が国の歴史を護るため、刀剣男士を過去にとばし、時間遡行軍と戦って来ました」

「そうだね」

「ですが、今回は刀剣男士ではなく審神者である貴方に向かって頂きたい場所があります」

「ほう?」

「本来ならば、時間圧に耐えきれず審神者が長時間過去に留まるのは困難ですが……主様は時間圧に耐えきれますし、何より貴方に向かって頂きたい場所は我が国の過去ではありません」

「我が国の過去では無いとしたら……まさか異国?」


「半分当たってはいますが、今回主様に行ってもらう場所は──────────





“異世界”です」