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第5話

入場
あなた

支給品は、10000Gと設定した装備、
回復薬小が3つ、大が2つ。
MP回復ボトルがあるって事は魔法、もあるのかな…?あとはワープの石、それと初期程度のアクセサリかな?

名前:あなた Lv.1
HP.100 MP.85
所属:無所属
生まれ:不明
職業:無し
役職:片手剣
あなた

これが私のステータスかぁ

あなた

といっても、思ったより荒れてないわね

当然、あなたは野原の片隅にある、少し開けた場所の東屋の下にいる。
人もいなく、風の音だけが聞こえる。
周りには何も無く、遠くには微かに見える王城ーー帝国の王城が聳え立っている。
何の説明もなく飛ばされたこの地で何をしたらいいものか。地図も何も無く、下手したら戦場に巻き込まれるかもしれない。
あなた

どうしたものか…

悩むうちに、ふと星のネックレスの事を思い出した。
あなた

この…ネックレスで願いが叶うなら、今後どうしたら良いのか教えてくれるよね…?

半信半疑の気持ちでネックレスに触れる。
すると、勝手に口が動いて、呪文を唱え始める。
あなた

¤∆⁇µ❞∆∀⊗∂Ⅷⅷ□▲▷☆✓…

自分でも何を言っているのかわからない。
ただ、胸元で淡く光る瓶があなたを包み込む。
そして、感じ取れない微量、減った光砂がふわりと浮かび光を放ち弾け溶けた。
すると、目の前に一人の女性の姿が視えた。
羽がはえていて、透けて溶けてしまいそうな波色の髪の毛に、その華奢な身体が透けて見えそうなローブを1枚羽織っている。瞳は何も"無い"透明に翳る。その女性は此方を視て小さく微笑み、何も言わずに王城とは反対の方へ歩み始める。
あなた

あっ…待って…!

軽い足取りで、
ぽろんぽろん、ぽろん、ぽろん、と歩く度に小さな鈴の音が鳴る。歩く、と言うよりかはふわりと浮かんだりおりたり…を繰り返しながら軽い足取りで進む。
少女は此方を振り向きもせず、目的地へと進む。その目的地が何処かはわからない。この少女が何なのか、この星のネックレスの願いは聞き届けられたのだろうか。只、今はこの少女を信じよう、と言う気持ちになった。なにせ、この少女に縋るしかあなたには行動手段が無いからだ。
結構歩いただろうか。
足が心地良い疲労感を得て、少し踵が痛くなってきた頃。少女の鈴の音が止まり、此方を振り向いた。
下を向いて体力温存をして歩いていたあなたは、鈴の音が止まったことに気がついて上を向いた。
あなた

ーっ

此処は何処だろうーーーー
其処には、
その少女の心の全てを映し出したようで、水面は透き通り、玲瓏玉のような少女の全身を包み込む青空。一歩少女が歩むと、羽根を休めた白鳥が少女を祝福するかの様に飛び立つ。此処には、現実を超越した圧倒的に美しい世界が広がっていた。
言葉を発する事も出来ない。
何故なら、この美しさは言葉で表せるほど簡単な物では無い。感慨の全てを呑まれたこの場所で、言葉で表すような僭越な行動は出来なかった。
あなた

ーーぁ

景色に見惚れていたあなたは横で銀色に消えていく光にやっとの事で気がついた。
気が付くと少女は小さな笑みを溢し白い爪先から少しずつ光となって消えていく。
これで案内が終わったというのだろうか。
あなた

ここからどうしたら…

いいのだろうか、と言おうとしたその時。
1つの銀閃が疾走った。
剣は寸止めであなたの首筋で止まり、
その素早さで生み出された風が髪の毛を吹かした。
あなた

!?

その素早さと裏腹に、あなたにできる最大の素早さで振り向くと、其処にはーーーー
レリア
レリア
誰だ
剣狂 レリアの姿があった。
レリア
レリア
此処は俺達の基地だ。
お前は…なんだその装備は?
明らかにLv.74は必要な武器と鎧…
レリア
レリア
何者だ?
お前はミカの見たLvでは…相当低い。
高くてもLv.5程度の完全な初心者だ。
その武器は…盗んだのか?
いきなり沢山質問があり、驚きと焦りで言葉が出なくて口をパクパクさせる。
いきなり盗人扱いされ、剣を突きつけられ、
あなたにとってたまったものではない。
あなた

な…なっ…!なに!?いきなり!

できる限りの勇気で反発する。
このまま盗人扱いされ、斬られるよりはずっと良い。
あなた

私は…信じないかもだけど、妖精?のような少女に案内されてここに来たの!

レリア
レリア
妖精…?なにを…
いってる、と言いかけたレリアは、
ハッと目を見開き、あなたの肩を揺する。
レリア
レリア
そいつは…透明のローブを羽織っていて、目がなんかこーんな水みたいな色した気持ち悪いやつか?
あなた

き、気持ち悪いって…
なんというか、透明で何も映さない感じの…

レリア
レリア
なんだ、お前もそうか
レリアは納得した様な顔をし、剣をあなたの首筋から離し、一歩離れて此方を見た。
レリア
レリア
今日からお前も反帝王軍の一員だな。
反帝王軍ーーーー
それは、生まれが不明で帝国支持者でも王国支持者でも無い、中立。ここにいる者は皆、その妖精のような少女に連れられて来たものだけだそうだ。
あなたはいきなりの出来事に困惑したが、
これは星のネックレスの導きであり、一員となる他に行動する余地が無い事を考えた。
レリア
レリア
俺達は、戦争の終結の為に戦う。
あなた

戦争の終結…

そのワードは極めて重要なもので、かつてあの場所でジュリアに聞かされた目的。
この時点で、もう入軍する他に何も無かった。
あなた

わかったわ

レリア
レリア
じゃあ、今日からお前も反帝王軍の一員だ!
今日は宴だな!
ミカ
ミカ
やーん、久し振り💕
あ、あたしはミカね!
ミカねぇって呼ばれてるよ!
役職はヒーラーと魔法使い!
困った事があったら何でも言って頂戴❤
癒してア・ゲ・る・❤
レリア
レリア
うわ
ミカ
ミカ
!?何よ、うわ、って!!
ヒサギ
ヒサギ
俺はヒサギ。
役職はランサーと片手剣。
あなたも片手剣の初心者みたいだから、色々教えてやれると思う。
つらつらと自己紹介が進み、あたふたする。
此処にはランサーと片手剣、ヒーラーと魔法使い、剣士とバランス良く揃っているようだ。
こうして、この日から仲間が1人増えた反帝王軍の日々が始まる。

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