第2話

part1
861
2019/09/24 12:08
〜あなたside〜

私達の出会いは、

ハイタッチ会だった。

普通の、

リスナーと推しの関係。

何の変わりもない、

ただ、

応援する為に、

貴方に思いを伝える為に、

私はハイタッチ会に参加した。

まさか

それが

始まりになるなんて、

思ってもいなかった。

…………………………













あなた

あー、やばい!
もうすぐで推しとハイタッチだよ?!
↑るぅと推し

セラ(夢主ちゃんの友達)
やばいよね?!
私もなーくんとハイタッチ出来るんだよ?!
↑なーくん推し
あなた

よし、並ぼ!
いち早く推しと会いたい!

セラ(夢主ちゃんの友達)
いいよ!
早く並ぼう!
…数十分後…



推しが迫ってきている。

もうすぐだ。

ハイタッチの時間はとても短い。

だから私は、

短くて、

でも、

一瞬で思いが伝わるような

言葉を

るぅとくんに伝えるって決めてるの。





"大好きです"。




















〜るぅとside〜
モブ子
るぅとくん、応援してます!
頑張って下さい!
大好きです!
るぅと
ありがとうございます!
僕も大好きですよ。笑
ーーーーーーー
モブ子
るぅとくんのことが大好きです!
愛してます!
るぅと
ありがとうございます!
僕もです。笑
「大好き」

「愛してる」
よく、

リスナーさんが

言ってくれる言葉。
ありがたい、

とってもありがたい。

でも…

リスナーの皆さんから言われるから、

誰が特別とか、

特別な言葉とか、

そういう認識が薄まっているようなきがする。











そんなときだったよね、


僕達が出会ったのは。
係の人
次の方どうぞ。
あなた

こっ、こんにちは。笑

るぅと
こんにちは。笑
そして僕達はハイタッチをする。






ハイタッチをする瞬間…
あなた

…大好きです、るぅとくん。

そう、彼女が呟いたとき…

僕達の手が触れ合った。






















僕の思考回路が、

役立たずになってしまった。




おかしいな…

どうしてだろ…。
あなた

応援してます、では。笑

彼女はそう僕に微笑みかけて、

流れるように去って言った。




微笑んだ彼女の顔は、

とても綺麗だった…。




忘れることなどできない、

彼女の笑顔。





そして、

彼女に言われた言葉が、

僕の頭の中に

こだまする。








"大好きです、るぅとくん。"










言われ慣れた言葉。







でも、


言われ慣れてない言葉…。





こんな感覚、




初めて…。





彼女と触れ合った

僕の右手が、


じわじわと熱い。
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