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第3話

物語のはじまり
この世界には”不思議な力”を持つ人間がいた。昔はその力を使って人々を楽しませる人もいた。だがとある1人の王様によってそれは崩された。王様はa国の者で王様は「魔法が使える人間共を全員この国に連れてくるのだ。そしてそれが魔法持ちでは無い者も使えるようなるのか実験するのだ。」などの自分勝手な行動だがそれに他の者は逆らえないため魔法持ちの者全員a国へと連れていかれた。それも問答無用でだ。家族がいる魔法持ちの者も全員。だが、a国から離れた国『クスランカ・コーマディス国』という国、通称『クスランカ国』の近くにある孤児院には唯一連れ去られていない魔法持ちの青年がいた。その青年の名は____
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ではまずこの物語の主人公となる人物のお話をしていこう。ここは先程出てきた国、クスランカ国の街中。その街中に2つの影が見えている。1つは白い髪の毛に緑色のメッシュが左のもみあげに入ってる青年。その青年はサイズを間違ったのか袖がブカブカのパーカーを着て家路と思われる道を進んでいく。その後ろから同じく青年と見られる子、白い髪の毛の青年とは裏腹に服装は半袖半ズボンという真夏の格好をしている青年で髪は真っ黒の青年だった。白髪の青年が黒髪の青年に呼びかける。
ぴ「YASUくん!!早く帰らないとヤバいって!」

YA「ぴくとさんこんな街中で走ったら危ないでしょ!!急ぎたいのは分かるけど落ち着いて!!」

ぴ「落ち着けないよ!!だって今日はシスターの誕生日なんだよ?早く帰って準備しないと!!」

YA「…ハァ…(ため息)…どこぞの最年長さんが寝なければもう少し早く買い物出来たんですが?」

ぴ「すみません落ち着いて帰りますので打たないでください。」

YA「…っwww分かったならよし!!じゃあ早歩きで帰ろ?食材落とさないでよ?(笑)」

ぴ「ムッ!!落とさないもん!(笑)」
なんて他愛もない会話を彼らはしながら家路へと急いだ。だが平和に帰る事なんて少なくない。今彼ら青年は自分達よりも遥かに身長が大きく体格のいい男どもに囲まれてしまっていた。
男「お前らみたいな子供が堂々と道の真ん中を歩いてんじゃねぇよ。」

ぴ「はぁ?どこを歩こうが僕達の勝手ですよね?勝手に決めてもらうと僕らが困るんですが?」

男「…おい小僧…舐めた口聞いてると痛い目あうぞ?それが嫌ならその手に持ってる食材全部ここに置いてけ?そうすれば見逃しt」

YA「それは出来ません。これは俺ら2人が頑張って貯めたお金で買った食材なので、貴方達にはお渡しする事は出来ません。なのでそこを退いてください。」

男「…どうやら痛い目合わねぇと分からねぇみてぇだな…」
男がそう言うと、指をパチンっと鳴らす。するといつの間にいたのか分からないが物陰からぴくととYASU…青年2人では倒せない数の男達がいた。だが2人の表情は焦りではなくむしろ余裕な表情をしていた。するといきなり数人いた男達の中から2人がぴくと達を襲うがぴくととYASUはそれを見切っていたかのように避ける。まさか避けれると思ってなかったのか2人の男は驚きを隠せずにいた。無論他の男どももだ。煽るかのようにぴくとは言葉を発した。
ぴ「あれ?wまさか避けないとでも思ってたんですかwwwはぁ〜…舐められたもんだわwね、YASUくん?(笑)」

YA「そうだねwぴくとさんwwま、攻撃してきたんだし俺らも攻撃していいって事だよね?」

ぴ「そう言うことでしょw…じゃ僕から行くよ?…遠慮するなんて微塵も思ってねぇからな?」

男「…なっ!?」
ぴくとが攻撃してきた男の方へ走るとぴくとは男に蹴りを入れる。男はそれを避け前を向く…がぴくとの姿は無かった。男が混乱していると後ろから「そんな呑気に前向いてて良いの?」という声が聞こえた。男は急いで前を向こうとするが遅かった。1歩先にぴくとが男の首に蹴りを入れる。すると男は気を失いその場に倒れてしまった。それを見ていた男は他の奴らに「何をグズグズしているんだ!!早くあの小僧共を蹴散らせ!」と命令すると一気にぴくと達に襲いかかる。がそんなの無意味でぴくととYASUは数分もかからずすぐにそいつらを蹴散らした。ぴくとに攻撃しようとする男がいたらそれをYASUが邪魔するかのように背中に蹴りを入れる。蹴りを入れられた男がYASUの方を見るがそのチャンスをぴくとが逃すはずもなく、男の足に自分の足を引っ掛け転ばせる。YASUは転びそうになった男の顎に自分のつま先を思いっきり下から攻撃し男を気絶させる。この2人はまだ出会って数ヶ月しか経っていないのにこの素晴らしいコンビネーション…誰も真似する事は不可能だろう。そんなこんなでぴくととYASUの足元には2人に攻撃してきた男どもの輩が気絶して寝ていた。
YA「ンンッ…(背伸び)ハァ…疲れた…んだよこいつらいきなり…」

ぴ「まぁでもやっつけたんだしいいじゃん?」

YA「まぁね…というかぴくとさん!!魔法使ってたでしょ!?ダメって言ってんじゃんいつも街中では使うの!!なんで使うかな!?」

ぴ「だ、だってあれは仕方ないじゃん!!正当防衛だよ正当防衛!!だから許して…ね?」

YA「んもぉ…次は無いからね。」

ぴ「はーい!YASUくんはやっぱり優しi」

YA「その代わり俺の荷物半分持ってもらうから」

ぴ「…前言撤回。全然優しくなんて無かった。僕が力ない事分かって言ってるし…!」

YA「これで平等だろ?(笑)ほらほら家まであと少し!!頑張ってよ(笑)」

ぴ「んもぉ!重いっ…(泣)」
そう、今YASUが言った通りぴくとは少しだけ魔法を使ってしまった。だが使ったのが分からなかったのか男達は普通に攻撃してきていた。その時2人は(こいつら無謀なことするな…)と思っていた。その後2人はまた他愛もない会話をして家へと帰るのであった…ぴくとの事を見つめている影がいるとも知らずに…
???「…まさかまだ魔法持ちがa国以外にいたなんてね…これは王様に報告かな…」
その後の誕生日会は無事に開催された。普通の人から見たら質素な誕生日会だが彼ら孤児員にとっては大きな行事であった。もちろん部屋の飾り付けや料理などもぴくととYASUを中心に準備された。シスターはとても喜んでいてみんなに「ありがとね。皆」と言っていつもの優しい笑顔で微笑んでくれた。その後ぴくととYASUはシスターにプレゼントという事で食材を買った時一緒に買ったロケットペンダントをシスターに渡す。2人はシスターが受け取ってくれるのか不安だったがシスターは嬉しそうに「ぴくとくんYASUくん…私の為にこんな高い物まで買ってくれてありがとう…」そう言って2人を抱きしめた。2人は受け取ってくれた事の喜びとシスターからの感謝の言葉に嬉しさを表した。もちろん誕生日会が終わった後真ん中にシスターその両脇にぴくととYASUで写真を撮った。一生の思い出にする為に…と3人は話し合って写真を撮ったという事だ。写真に映っている3人の顔。シスターは嬉しそうに、YASUはいつもの元気な顔で、ぴくとは何処か恥ずかしそうなぎこちない笑顔で、と各々性格が現れる笑顔だった。その日の誕生日会は成功に終わった…だがその数日後…ぴくとの住む孤児院に不幸が訪れてしまったのだ。
 誕生日会が終わった数日後、その日は一日を終えていた。外は真っ暗で人の姿もあまりない。ぴくとはいつものように自分の布団に入って寝ていた。だが外の騒がしさにぴくとは目を覚ます。一体なんの騒ぎだ?と疑問を浮かべるぴくとは声のする下の階へと足を進めた。するとシスターが玄関の前で誰かと話しをしている声がした。ぴくとは耳をすまして何とか会話の内容を聞いた。それはぴくとの眠気が吹っ飛んでしまうくらい衝撃的なものだった。
シスター「ちょっと待って下さい!!何故彼を連れ去ろうとするのですか!?」

???「それは彼が魔法持ちの人間だからだ。貴様も知っているだろう。魔法持ちの人間はa国へと連れていかなければならないのだ。」

シスター「やめてください!!彼は魔法持ちなんかではありません!彼は立派な一般人です!…なので…どうか…彼は連れていかないで!…」

ぴ(…シスター…?それに…あれは貴族…あの紋章…a国の奴か…!!まさか…僕が魔法を使っているのを見られた…?いや、そんな訳ない…だってあそこには…)
ぴくとは焦りを隠せずにいた。だがすぐに気を現実に戻し逃げる策を考えた。せめて子供達だけでも!!そう思いぴくとはYASUの部屋へと早歩きで向かう。YASU部屋へ向かうとちょうど部屋からYASUが出てきた。彼も下の騒ぎで起きたのだろう。それよりも好都合、ぴくとは聞こえた会話を全てYASUに話した。話を聞いてる間眠そうにしていたYASU目がだんだんと大きく開かれていき、最終的には最初のぴくと同様驚きを隠せずにいた。
YA「…ぴくとさん…それ…本当…?」

ぴ「こんな時にうそつくわけないでしょ!?とりあえず子供達だけでも逃がさないと…お願いYASUくん…手伝って!!」

YA「でもぴくとさん…子供達って言っても皆下の階で寝てる…しかも玄関から見える所に寝室の扉があるんだよ?どうやって行こうって言うの…!?」

ぴ「そこを何とかっ「きゃぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁあ!!」えっ!?」

YA「今の声っ…!?」

ぴ「…下の方からだ…」

YA「っ…!?行こう!!ぴくとさん!!」

ぴ「うん!!」
ぴくと達が急いで下へ行くと…そこは地獄のようになっていた。いつも皆一緒に遊んでいたリビングには子供達の姿が…しかもその子供達は刺傷や殴られた跡、切り傷などほとんどが致命傷に触れる傷があった。その光景にぴくとは吐き気を覚え「ウッ…!?」と声を小さく出して自身の手で口元を抑え胃から上がってくる物が出てこないように頑張った。もちろんYASUも同じでぴくとみたいに吐き気がする程では無かったがぴくと同様絶望の顔をしていた。そしてYASUは貴族共がぴくとを探している事に気がつく、が自分の足、声は動かず出ずでぴくとへ危険が迫っている事が言えなかった。するといきなり2人の腕が後ろへと引かれる。2人は声を上げようとしたが腕を引いた人物は…いつも皆の事を優しく見守っていたシスターだった。だがシスターの服、肌は切れていたりなどの怪我をしていた。
YA「!?…シスター…」

シスター「…2人はここから逃げなさい。」

ぴ「!?嫌だ!!僕達も皆を…!!」

シスター「ぴくとくん…貴方は必ずここから逃げないとダメ。自分が追われている身なのだと自覚して欲しいの…お願い…」

ぴ「…っでっも…それじゃ…シスターはっ…どうするっの…(泣)」

シスター「私は残りの子供達を助けて必ず逃げます。だから安心して下さい…大丈夫です…必ず逃げてみせますから…………YASUくん」

YA「…はい…シスター…」

シスター「…ぴくとくんと一緒に逃げて。2人で生き延びて下さい。」
シスターの言葉にYASUは悲しみを覚えた。その「生き延びて」…まるで自分は死んでしまうからと言っているもんだとYASUは感じてしまう…だが今ここでぴくとと一緒に逃げるのを否定してもシスターは無理矢理でも自分たちを逃がすだろう。YASUは確信していた。だからYASUはシスターに分かったということを伝える。
YA「…分かりました。必ずぴくとさんと逃げ切ります。なので…シスターも…無事に逃げ切って下さい。」

ぴ「!?…YASU…くんっ…」

シスター「…ありがとうYASUくん…貴方ならそう言ってくれると信じてたわ。…2人共…私の最後の我儘…聞いてくれますか?」

YASU/ぴくと「「…はい/はいっ…」」

シスター「…どんな壁にぶつかっても挫けないで、前を見て進んで下さい。諦めてはいけない。それを心に刻んで生きていって下さい。」

ぴ「…分かりましたっ…」

YA「はい…」

シスター「…今まで本当にお世話になりました。食べ物を奪おうとする輩達を蹴散らしてくれたのは2人ですよね?…2人がいたから私達家族は生きていけました。これからは2人共自分達の道に進んで行く番です。いいですか?ここから出たら真っ直ぐ森を突っ切って下さい。そしたら国と国との境界線の崖があります。でも2人ならそこを飛び越えられる…2人で協力して逃げ切って下さい。」

ぴ「っ…!!…こちらこそっ…今までっ…お世話になりました…!!(泣)」

YA「…この御恩は絶対に忘れません…っ…(泣)」

シスター「…それでは…また逢える日まで…タッタッタッ(優しく微笑み子供達の方へと走る)」
シスターが走り去っていくのを2人は見届ける。
YA「…ゴシゴシ(目元を擦る)…逃げよう。シスターの為にも…シスターのお願いを聞くために…行こう、ぴくとさん。」

ぴ「!!…ゴシゴシ(目元を擦る)……スゥ…ハァ…うん、行こうYASUくん。」
2人は一緒に孤児院を逃げる。だがそう簡単には逃がしてくれないようで外に出待ちしていた貴族達に2人は見つかってしまう。だがそれで諦める精神を2人は生憎持ってないようで全力疾走で逃げる。逃げてる間に孤児院があった場所から『ドッカーーーン!!』大きい爆発音が聞こえた。2人は後ろを向かなかった…向けなかったのだ。ただただ前を向いて逃げるのみ。だがどうやら力ずくでもぴくとを連れ去るようで貴族が銃を2人に向けて発泡した。だが1発目と2発目は2人共避けれたが、だんだんと疲れが見えてきて2人共息が上がってきているのが分かる。それをチャンスだと思いまた貴族が銃を発泡すると、銃を発泡した貴族2人の銃弾がぴくとの右足と腹部を貫いた。ぴくとは撃たれたせいでその場に倒れ込んでしまう。
ぴ「っ!?ガハッ!!(倒れる)」

YA「ぴくとさん!!くっそ!!…」(ぴくとさん!!ダメだ!!弱い心を持ってはダメ…ぴくとさんだけでも逃がさないとっ!!)

YA「ぴくとさん!!捕まって!!」

ぴ「…っ…YASU…くん…!!」
ぴくとは何とか力を振り絞りYASUの両肩に手を乗せる。YASUはぴくとを背負うと全力疾走で貴族から逃げた。がシスターが言っていた崖に辿り着くと結構な穴が空いていてどうも人を背負いながら飛ぶのは不可能だとYASUは分かっていた。でもここで立ち止まったままでいたらぴくとが捕まってしまう…それだけは避けたいとYASUは考える。すると崖のすぐ近くに沢山の草が生えていることに気が付く。…YASUの考えた方法であればぴくとだけでも逃げられる。YASUはぴくとに言葉を発した。
YA「…ぴくとさん、俺が言った通りに動ける?」

ぴ「えっ?…うん…」

YA「そっか…ぴくとさんがあっちの崖に行ったらあそこの草が沢山生えてる所に隠れて…音が聞こえなくなったら静かに逃げて。」

ぴ「……わ、分かった…」

YA「ありがとう…ねぇぴくとさん…俺の最後の我儘…聞いて」

ぴ「…YASU…くん…?」
ぴくとは何となく分かっていた。YASUがこの後何と言うか…それを止めようと言葉を発しようとしたがYASUの方が早く声を出した。その言葉は…ぴくとが1番聞きたくなかった言葉だった。
YA「…ごめん。一緒には逃げれない……ぴくとさん…俺”達”の分まで…生きて。」
そうYASUが言うと、ぴくとをYASUが思いっきり反対の草が沢山生えている所へと投げた。ぴくとはいきなりの事で頭が回らなかった。
ぴ「え?…なんで…待って!!YASUくっ!?(投げられる)ウワッ!?…痛っ!!…あ!YASUくん!!…」
ぴくとはYASUに言われた通りに動かないと…そう思い草に隠れた。すると反対の崖から声が聞こえた。それは先程まで聞いていたYASUの声と聞きたくもなかった貴族達の声だった。
YA「おい!!こっちだよクソ貴族共が!!こっちにお前らが望んでる人がいるぞ!!」

「あっちだ!!追いかけろ!!」
その声は段々と聞こえなくなっていく。ぴくとはその場で静かに泣いていた。自分があの時銃弾を受けなければ…あの時もっと早くシスターの声に気づきていれば…全て自分の事を攻めることばかり…だがぴくとは2人のお願いを思い出す。

《諦めてはいけない。立ち止まらないで前を向いて進んで》

《俺達の分まで生きてくれ》

その言葉が頭をよぎる。ぴくとはズキズキと痛む脇腹を抑えズキズキと痛む右足を引きずりながらも反対の崖の奥へと進んで行く。
一体何時間歩いたのだろう。いつの間にか日が登っており、太陽が見え始めていた。もう少し行けば街が見えるのだはないのか、そう思って足を動かそうとしたがぴくとはその場に倒れ込んでしまう。
ぴ「っ…!!」(動け!!動けよっ!!なんで……僕…ここで死んじゃうの…?嫌だ…せめて…2人の為にも…生きない…と…なの…に体が……もう……ダメっ……)
_そこでぴくとの意識はプツンっと途切れてしまう…途切れる前に人の声が聞こえた…ぴくとはそんな気がした_
_続く_