ぐくside
てひょんからあなたがぼくのことを好きだったと言われてから二時間が経過した
あなたはまだ帰ってこない。
もう放課後なのに…
いつもならそんなに気にしないのに
今日はやっぱりすごく気になって
LINEしてみる
既読はすぐについたものの、
全部返信が来ない
10分…
15分…
ピコンッ
やっと返信が来たと思って
トーク画面を開くと
明らかにあなたのではない文面
はぁ?
交流を避ける?
ふざけるな、僕はあなたの幼馴染だぞ
ぱっとでのお前になんでそんなことを言われなきゃいけないんだ
なんかこいつむかつく。
人が下手に出てれば良いと思って
僕はいらついて屋上に向かった
まだ屋上にいるはずだ
そう思って屋上までの階段を上る
そして
屋上に入るドアの前で深呼吸をする
よし!
バンッ
ドアを開ける
「あなた!!!!!」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!