前の話
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両親がいなくなってもう1年になる
今日も2人に手を合わせて家を出る
今は高校に行きながらせっせとバイトしている
今日も夜遅くまでバイトをして家に帰る
そのいつもの帰り道…
薄暗い路地裏から物音がしたかと思い目を向けると倒れている人がいた。咄嗟にかけよると
パシッ
スマホを取り出し救急車を呼ぼうとするとその手を掴まれた
掠れた声でそう訴える男の人…
少し触れると「ゔゔっ」っとうめき声をあげた
よくみるとその人は体中が傷だらけだった
とりあえず傷の手当をしなきゃ行けない。
必死な思いでなんとか男の人を立たせて支えながら家に向かった
ガチャガチャと慌てて鍵を開けてなんとか男の人をソファに座らせた
慌てて救急箱を取り出し体中の怪我を手当した
傷口を消毒するとまた「ゔっ」と苦しそうな声を上げた
手当が終わる頃には男の人はすやすや寝息をたてていた
そのままソファに横にさせ自分もお風呂に入り眠りについた
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朝いつものように目覚ましの音で目が覚める
急いでリビングに行けばまだすやすやと眠っていた
朝ごはんを作っていると
物音で起きたのか男の人は今の状況を飲み込めていないようだった
男の人は自分の体を少し見渡したあとに
とお礼の言葉を言ってくれた
きちんと手を合わせて食べ始める
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。