第3話

出会い
325
2018/10/11 10:21




🐯 : 俺、面白いのだぁいすき♡



舌をチロっとだして不気味に笑うその顔は、

やっぱり何度見ても鳥肌が立つ。



私、あなたに何かしたかな

いじめられる原因が分からない。


理由が知りたい。

どうして私なのか。

どうして私が的になったのか。

私かあなたになにかしたのなら謝る。

いや、謝らせて欲しい…。


だから……

早くこの地獄を終わらせて…。



だけど私にはそんなこと言える

勇気なんてこれっぽっちも持ってない。


もし言ったらどうなるんだろう。

あぁ、こんなこと、想像するだけでも恐ろしい。

キムテヒョンは…何をするかわからない。


だから私はずっとこの地獄に耐えてきた。


それなのにいじめはどんどん大きくなっていく。

もう…肉体的にも精神的にも…

疲れたよ。


私、なんのために学校に来てるんだろ

私、なんのために生きてるんだろ

私、どうして生まれて来たんだろう…




私に生きる意味って…あるのかな。




そう思う事に胸を傷め、

そして毎回自分の身体を自分で痛めつける。


私の腕にはいわゆる



" リストカット "



自殺行為の傷が増えていった。


それも無意識のうちに。

意識がはっきりして、腕に増えた

傷を見て涙を流す。


もう自分の意識もはっきりさせることが出来ないなんて……

そんな自分が…

そんな毎日が…


もううんざりだった。



いつの間にか…


死んでもいいや…。


そう思っている自分もいた。



こんな地獄の日々から抜け出したい。

そう思っているはずなのに、

私は毎日学校に行く。


どうしてなんだろう


それは自分でもよく分からなかった。


私は夏でも長袖を着ている。


リストカットの傷を隠すために。


もしこの傷がキムテヒョンの目に入ったら

どうなるんだろう。


またいつものように


🐯 : 面白いこと考えた


そう笑い、私を地獄へ突き落とし始める。



だから絶対、この傷は誰にも見せないんだ。


彼のいじめか…より一層エスカレートするから。




もちろん私には友達なんて呼べる

存在は居ない。

だからお昼はいつも屋上にいる。

今日もまた、教室から逃げるように

私は屋上へとむかった。



屋上に行くにつれ、

少なくなっていく人影。

扉の前に立ち、


『…今日も…よく頑張った……』


自分にそう声をかける。

別に言葉をかけたって心が軽くなるわけないんだけど。



この扉を開ければもう目の前は青空。

早く……ッ

早く広いところに出たい。

早く外の空気を吸いたい。

早く、自由になりたい。



俯けば冷たいコンクリートの上には

私の涙のあとが何滴も落ちていた。




扉を開けていつものベンチに向かえば

そこには先約がいた。


いつもは誰もいないのに…


そう思って近づいてみれば

ベンチで寝ている様子の男の子。


私、あまり男子は得意じゃないんだよな…



そう思いながらも顔を確認してみれば、

腕で顔を隠して寝てたからよく顔は見えなかったけど、

多分なかなかの美形くんだとおもう。




ピクリとも動かないからてっきり寝てるんだと思って

その人のことを見つめていると、


🐰「……なぁ、そんなに見ないでくんね?」


そう言って私と目を合わせてきた。


『…うぇっ!?』


なに…?

起きてたの……?



『……もしかして、起きてました?』


🐰「お前が見てくるから起きた」


『そ、そうですか。すみません…』



ここに居れば迷惑だと思った。

いや、私が人と一緒に居たくない。



『じゃあ…帰ります…』


まだ寝転がっている彼に背を向けて

足を進めたとき…


🐰「…おい、待てよ」


手首から伝わるぬくもり。

驚いて振り返れば私の手首を掴む彼。

久しぶりに人の温もりを感じたかも…。


少し嬉しくなって彼を見てみれば、

彼の視線は私の手首を捉えていた。


瞬間、私の顔から血の気が引く。



『…やっ、み…見ないで…ッ…』



1番見られたくないものだった。

力ずくで腕を振りほどこうとするけど

男の子の力になんて勝てるはずもなく、

一向に手を話そうとしない男の子。



そんな男の子が私の目をまっすぐと見て

聞いてきた。




🐰「……これ、何?」





─────

あんにょん ☺︎

ぼーのいむにだ🌷


更新遅くなってすみません🙇🏼‍♀️

変なところで終わらせてすみません🙇🏼‍♀️


次はもうちょっとちゃんとしたお話にしますね、笑🙇🏼‍♀️

プリ小説オーディオドラマ