深夜の
タワマンの
エレベーター内。
残業を終えた
限界社畜のあなたのニックネームと、
深夜パトロール帰りの
爆豪勝己が
偶然乗り合わせた。
ガクッ))
睡魔と疲労で
あなたのニックネームの膝から力が抜け、
エレベーターの壁に
頭をぶつけそうになった、
その瞬間。
グイッ、と
力強い腕が
あなたのニックネームの肩を引き寄せた。
ドンッ))
あなたのニックネームの顔が、
爆豪の
分厚く固い胸板に
すっぽりと埋まる。
鼻をくすぐる、
彼特有の
キャラメルのような甘い匂い。
そして、
あなたのニックネームの耳元で
ダイレクトに
鳴り響く音が一つ。
ドッドッドッドッ……!))
いつもなら即座に
「抱きしめられた! 結婚!」と
ふざけるところだが、
あまりの密着度と
男らしい体温に、
あなたのニックネームの顔がカッと熱くなった。
恐る恐る顔を上げると、
爆豪は
そっぽを向いていた。
しかし、
その金髪から
覗く耳の先まで、
茹でダコのように
真っ赤に染まっている。
いつもならすぐに
突き飛ばしてくるはずなのに、
爆豪の腕は
あなたのニックネームの肩を
ホールドしたまま、
離そうとしない。
不器用すぎる気遣いと、
確かな腕の力強さ。
あなたのニックネームの心臓も、
爆豪のそれに
負けないくらい
激しく鳴り始めた。
チーン、と
到着の音が鳴る。
名残惜しそうに体を
離したあなたのニックネームは、
真っ赤な顔のまま、
それでも満面の笑みで叫んだ。
お互いに
真っ赤な顔のまま、
15階の廊下に今日も
爆豪の怒号が響き渡る。
深夜にパトロールとか
ブラックかよ!!













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。