健人side
健人「あれ、俺菊池と同じ部屋じゃないんだ。」
明日からライブということでホテルにお泊まり ~ !
なんだけど…菊池と同じ部屋じゃない。
あ、いや同じ部屋の勝利が嫌だってわけじゃないし、寧ろ嬉しいよ?
でもさ、…あの……察して?笑
うん、分かるでしょ?菊池と俺の関係…
勝利「そんなに風磨君のこと好き?」
俺の背後から突然ひょっこり現れる勝利。
健人「…えっ、あ、や!…珍しいな ~ って…?」
勝利「…なに。焦ってる?…まぁ、いいけど」
勝利はクスッと笑いそう言い残してホテルのドアを開けて中に入って行った。
あ ~ …今の絶対怪しまれてる…
俺と菊池の関係って秘密だもんな…
俺菊池と付き合ってんだ ~ !なんて叫んでみたいっていう気持ちは抑えてドアに手を掛けた。
風磨「中島?」
健人「え?」
声が聞こえた方を振り向けば菊池が俺の方を見て立っていた。
健人「どうした…?」
風磨「どうもしてない」
そんなことを真顔で言ってくるからどうも怪しい。
風磨「…ってか、俺たち同じ部屋じゃないんだな」
健人「あ、菊池も思ってたんだ?」
風磨「まぁ、一応」
やっぱり、寂しい?って聞こうとしたけど素直に答えてくれないの知ってるから辞めた。笑
ただ、寂しい寂しくないの無限ループになるだけだしね。
健人「菊池、誰と同じ部屋なの?」
確か松島がマリウスに引っ付いて部屋に入ってたのをたまたま見たから松島とマリウスは同じ部屋のはず。
でも、菊池は誰となのか知らない。
風磨「1人」
相手から帰ってきた予想外の答え。
健人「え、1人?」
風磨「おん」
待って、これ、風磨の部屋行っても良いやつじゃない?
健人「荷物置いたら菊池の部屋行くから待ってて!」
風磨「え、…おう?」
よっしゃ、菊池の部屋でゆっくり出来んじゃん。
ゆっくりっていうかラブラブしたいだけだけど。笑
そう思って俺はウキウキしたまま部屋に荷物をドサーッと置いて勝利に菊池の部屋行ってくると告げ菊池の部屋にLet's go!
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。