紫side______
ああ情けない…少し前の自分が嫌になる
俺は手に持った小さな小銭入れを握りしめる
俺がしっかりと買い出しに出ていれば…
確かにもう2人は5歳。そろそろお使いに出してもいいかもしれない…でも…
無理だァァァ!
可愛い弟をたった2人で外に出すなんて…
キッパリと断られた
こんなキラキラした目で見つめないで!
こんな時に俺はこれ以上言えない
こんなキラキラした目で言われたら断れない。しかも理由が可愛すぎ!なんていい弟なんだろ…
俺はるぅとくんにお金と地図を、莉犬くんにはリュックと中には袋と何かあった時のための俺の携帯の電話番号を書いた紙とビニール袋を入れた
『行ってきます!』と元気に玄関を出ていった2人を俺はいなくなったあとも見つめ続けた…そして、外に出る用意をし、軽く荷物を持って家を出た
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早速1話完結じゃなくなったな…多分4話くらい行きます
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!