二学期が始まり、1ヶ月が経つ。
もう少しで文化祭。
私はそらくんへの気持ちが恋なのかもわからずに、ずっとモヤモヤしていた。
なんで、ドキドキするんだろう、
担任「はーい、今日はこれで終わりー」
級長「きりーつ、れいっ」
担任「さよーなら」
あ、いつの間にかSHRが終わってた。
クラスメイト「ばいばい、しょーちゃん!!!」
クラスメイト「じゃーねー!」
クラスメイト「この後カラオケ行かない?」
ひまり「未羽!あのさ、この後暇?」
未羽「おわ、ひまりー!うん、ひまひま!」
ひまり「ちょっと相談したくて、」
私が控えめに言うと、未羽は優しい笑顔で笑ってくれた。
未羽「うん、いいよ!なんでも聞く!」
ひまり「ほんとにありがとう」
___スタバ___
未羽「うんまー!」
ひまり「うん、」
相談するのはいいものの、話すのは少し恥ずかしい。緊張する。
私の様子を見た未羽は、手を握ってくれた。
未羽「大丈夫、ゆっくり話して?」
ひまり「私、恋しちゃったのかもしれない。」
未羽「うん」
ひまり「そらくんを目で追っちゃって、いちいちドキドキして、」
未羽「うん」
ひまり「どんな姿でもカッコイイの。」
未羽「そうかー、それは恋してるね」
未羽がにこっと笑った。
ひまり「私、恋とかしたことない。」
未羽「じゃあ、初恋の人だ!」
ひまり「初恋、」
未羽「初恋の人ってね、特別なんだ。」
ひまり「そらくんが、特別。」
未羽「私だって、初恋の人の顔も声もまだ覚えてる。」
未羽「そのくらい、おっきい存在になるの。」
ひまり「そうなんだ。」
未羽「だから、ひまりにはその初恋を大事にしてほしいな!」
ひまり「うん、大切にする。この気持ちを」
未羽「うん!」
私達はいわゆる、恋バナをはじめてした。
はじめての恋バナは恥ずかしくて、でも嬉しくて、楽しかった。
ひまり「今日はほんとにありがとう」
未羽「うん、ひまりが恋したって聞いて私も嬉しくなったよ!」
私はそらくんが好き。
この恋は、はじめてで最後の恋かもしれない。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!