第44話

おはよう
193
2020/12/28 08:46

そらくんの匂い。

大きな手、身体。


バッ!!


そうだった、私、そらくんの家に泊まらせてもらってた。


急いで飛び起きると、そらくんは隣でまだ寝ていた。


可愛い寝顔をしばらく見ていると、そらくんが目を覚ました。


宙「んんん、ひまりぃ?」


ひまり「そらくん、おはようございます」


私が正座をすると、そらくんはへらっと笑って私の手を握る。


宙「おはよぉ」


ひまり「うん」


宙「ふわぁ、」


ひまり「もしかして、そらくんって朝苦手?」


宙「何があ?」


ひまり「ふふ、可愛い」


そらくんの頭をクシャッとすると、そらくんは嬉しそうにする。


犬みたい。


ひまり「ご飯、食べようね」


宙「うぅん」







ひまり「昨日は、ほんと、その、ありがとう」


宙「いいよ、元気なってよかった」


すっかり目が覚めた宙くんが私の頭を撫でる。


ひまり「ほんと、ごめんね」


宙「いいよいいよ、俺は昨日のディープキスが良すぎて」


そらくんはにやにやする。


ひまり「にやにやすんなアホ!」


宙「ガチで溶けてたぞ、ひまり」


ひまり「バカにすんな」


そらくんは笑いながらバカにしてくる。


ひまり「もおおお」


私も笑い出す。


安達先輩は自分だけで話をしに行こう。


私ひとりでもきっと大丈夫。



_______

プリ小説オーディオドラマ