どうしよう、この状況。
そらくんと仲直りをして、いちゃいちゃしているところを偶然にもるとくんから見られた。
るとくんは涙目だ。
ひまり「るとくん、」
そらくんが私をゆっくりおろしてくれた。
そらくんはるとくんを警戒しながら近寄る。
ると「なんで付き合ってるの?」
ひまり「へ?」
ると「なんで僕じゃないの?」
ひまり「なんでって、」
ると「そら先輩、でしたっけ?」
るとくんがそらくんを睨む。
そらくんは真顔のまま、話し出す。
宙「そうだよ」
ると「すみませんけど、そら先輩、小さい頃のひまちゃんを知っているのは僕ですから。
そら先輩よりも、ひまちゃんの全部を知ってます。」
宙「だから?」
ると「一緒にお風呂も入ったし、寝たし、それに!結婚しようって約束もしたじゃん!!」
るとくんが私を見る。
ひまり「それは、小さい頃のおままごとで言ったことで、」
ると「僕は、初めて会った時からひまちゃんが好きだった、ずっと好きだった。」
ひまり「私も好きだよ?」
宙「...え?」
ると「ほんと!?」
ひまり「うん、好き、だってるとくんは弟みたいなものだから」
私が笑顔で話すと、るとくんは困った顔をした。
ると「ひまちゃん?僕の好きはね、」
宙「はーい、ここまで」
るとくんが何かを言いかけたところでそらくんは私を連れ出した。
ると「ちょっと!どこ行くんですか!」
宙「帰るんだよ、2人で」
そらくんはるとくんを睨んで、私の手を優しく握った。
宙「じゃあなあ、ると」
ると「待ってください!!」
宙「行くよ、ひまり」
ひまり「うん、じゃあね、るとくん」
るとくんはため息をついてニヤッと笑った。
ると「僕、いつでもひまりを奪いますからね」
ひまり「え?奪うって」
宙「行くぞ」
そらくんとるとくんは究極の不仲だ。
仲良くなってほしいのにな。
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投稿する順番間違えてました
すみません(--;)((主より
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。