第13話

体育の時間
219
2020/11/07 09:18

キーンコーンカーンコーン

ガラガラ

担任「おまえら席つけー」

クラスメイト「しょうちゃんおはよー」

クラスメイト「おっはー!」

この翔ちゃんと呼ばれてる先生は私達の担任だ。
鍋島翔吾(なべしま しょうご)は、体育の教師で、25歳の若いお兄ちゃんみたいな先生。

未羽「また後で!」

ひまり「うん」

宙「おー」



担任「まず、1時間目の体育だが、体育祭での選抜リレーメンバーを選ぶために、100メートルのタイムを計りまーす」

クラスメイト「ええー!聞いてない!」

担任「言ってねえもん」

クラスメイト「しょーちゃんいきなりすぎるわ!」

担任「はいはい、うるさいうるさい」

しょうちゃんは黒板に文字を書きはじめた。

担任「体育祭の説明だが、1年1組、2年1組、3年1組が1つの軍となる。だから、1から3年の2組と3組と4組と戦うことになる。」

クラスメイト「言っちゃえば、クラス対抗?」

担任「まー、そんな感じ」

クラスメイト「そんなんぜってえ勝ちてえんだけど!!」

クラスメイト「それな!?勝ちたい」

担任「その体育祭で勝つために、おまえらは100メートル本気で走れ」

クラスメイト「うえー、」


しょうちゃんの話だと、およそ1か月後の体育祭に向けて、これから準備していくらしい。


担任「じゃ、着替えてグラウンド集合な!」


ザワザワ


未羽「どーしよ!私めっちゃ遅いのにい」

未羽が半泣きで走ってきた。

ひまり「大丈夫よ、100メートルなんて一瞬」

未羽「私には地獄だもん」

未羽はふてくされて、私と一緒に着替えはじめた。

私もあんまり走るのは好きじゃないんだけどね、



__グラウンド__


担任「準備体操して、軽く2、3回走ってからタイムはかるぞ〜」

クラスメイト「やだねええ」

クラスメイト「100メートルのタイムなんて公開処刑だわ」

みんな嫌そう、確かに運動が苦手な子は地獄だよね

宙「ひまりは走んの得意?」

宙くんが隣に来た。

ひまり「ちょっとだけ速いかも、一ノ瀬くんは?」

宙「ねえ、そ!ら!」

宙くんがムッとしてる
可愛い

ひまり「あ、ごめんw そらくんは?」

宙「んー、まあ速いかな?」

宙くんは満足そうに、自慢げに話す。
絶対速いやつだ。



担任「じゃあタイムはかるぞー」

クラスメイト「やあだああ!」

担任「男子から出席番号順に6人ずつ並べー」

担任「ごめん成宮、この紙に男子のタイム書いてくんない?」

ひまり「いいですけど、なんで私」

担任「美人がいると男も本気出す」

ひまり「めっちゃ単純じゃないですか」

担任「始めるぞー!」

しょうちゃん過去1楽しそう

そらくんは1番最初か


男子6人がいっせいに走りだした。

ひまり「え、はっや」

担任「これは一ノ瀬リレー選手候補だな」


一ノ瀬くんはトップでゴールした

クラスメイト「速すぎだろ一ノ瀬」

クラスメイト「俺らが遅いみたいやん!!」

宙「俺の勝ち〜」

一ノ瀬くんは男子達に二ヒヒと話してる。

ひまり「そらくん、めっちゃ速いね」

宙「俺なんでも出来るから」

ドヤ顔のそらくんは無視して、私は男子のタイムを書いていた。


担任「じゃあ、次女子だから成宮は行って」

ひまり「はい」

担任「横にいる一ノ瀬!お前次タイム書き」

宙「はあ!?」

ひまり「がんば」

私が少し笑って言うと

宙「ひまりこそ、がんばれ」





1番最初に走った未羽は確かに少しだけ遅かった。
正直に言えばね?

次は私が走る


パン!!

ピストルがなって、私は走りだした。

他の5人に差をつけてゴールすると歓声が上がった。

クラスメイト「やば!はや!!」

クラスメイト「成宮さん運動できるんだ!」

クラスメイト「かっこいい〜!」

担任「成宮もリレー選手候補だな」

こんなに言われると少し恥ずかしかった。



宙くんがそばに来た。



宙「速いんだな、ひまりすごいよ」

ひまり「嬉しい、ありがとう」


____

プリ小説オーディオドラマ