第2話

覚めない夢
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2018/07/15 12:29
目が覚めたら
そこは病院だった。
体は動かなかった。
医師は『脳に強い衝撃が_』とか。
ながったるい話しばかりでつまらなかった。
母が来て、何度も謝られた。
母は悪くないのに。
警察に話を聞かれた。
事故についてだ。
私は
らら
歩道を歩いていたら後ろから…
そう説明した。
嘘はついていない。
なにも悪い事はしていない。
けれど、私は一人になってしまった。
母はあれ以来来ていない。
私の姿を見るたびに思い出してしまうから。
父は海外出張で不在。
一人っ子だから兄弟もいない。
友人には病院を知らせていないそうだ。
前に子供達で集まって騒動を起こしてから、
この病院ではそう決められたそうだ。
二日経っても病院からは出られない。



当たり前だけれど、それが辛かった。
まるで覚めない夢のようで。
やっと動くようになったのは
上半身だけだった。
車椅子を使い、庭に出る。

医師には止められたが、
いつまでも部屋にいたら
気が滅入ってしまうから、

しぶしぶ許可を得た。




ゆっくりと、車椅子からベンチに移動して、
らら
…事故なんか…なかったらよかったのに
…ただ呟いただけだった。
独り言のはずだった。
…聞かれてたなんて思わなかった。

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