あなたside
その後私は帰ることになった。
もちろん樹と。
行かなくちゃいけないのは分かってる。
だけどどうしても怖くて、
ランペの楽屋には行けなかった。
樹がGENEの楽屋に迎えに来てくれて、
一緒に帰ることになった。
その時、私達を呼ぶ声がして振り返ると、
目の前には黎弥が居た。、
黎弥が私の肩を掴んできた。
普段ならこんな時怖がらないはずなのに、
怖がってしまった。
こんな時、いつもならなんて言ってたか、
それさえ分からなくなってた
本当に外に出ようとした時、
黎弥じゃない、他の人の声が聞こえた。
後ろを振り返ると、
ランペメンバーやファンタ、バリのみんながいた。
そう言って外を出る時、
「あなた。。」
そう黎弥の声が聞こえた気がした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!