第15話

第14話
1,481
2020/04/29 10:35
.....不思議。
瓏登
瓏登
大丈夫、大丈夫ですから
後輩に慰められるなんて、情けないのもいい所なのに。
今は恥ずかしさよりも、安心感の方が勝ってしまう。
紗南
紗南
(.....落ち着く)
人特有の暖かさが、私に笑う余裕を取り戻してくれて。
紗南
紗南
...よしっ、もう大丈夫!
瓏登
瓏登
...本当ですか?
勢い良く立ち上がると、まだ心配そうにしている後輩。
もう一度大きく頷き、彼に向かって笑って見せた。
紗南
紗南
うん!ありがとうね、黄瀬くん
瓏登
瓏登
いえいえ!元気になってくれて良かったです!
紗南
紗南
(可愛すぎか、天使だ.....)
こっそり和みながら、チラリとスマホを確認すると。
紗南
紗南
あ、そろそろ帰らないとだ...
お母さん心配してるな...私、帰るね!
現在時刻18時10分。
かなり遅いが、今ならギリギリ大丈夫だろう。
瓏登
瓏登
送って行きますよ、最寄り同じですから。
一緒に帰りましょ?先輩
1人で駅に向かおうとすれば、
可愛らしい笑顔でイケメンな事を言う彼。
紗南
紗南
...........サクッ(心臓が撃ち抜かれる音)
自分の心臓がキュンとしたのが分かる。
紗南
紗南
(小悪魔なのも可愛い...重症かも)
ある日突然現れた天使のような後輩は。
瓏登
瓏登
置いて行きますよ?笑
かなり、あざとい系男子らしい。
でも今だけは、その虜になってしまおうかなと思えた。
紗南
紗南
ええっ、置いて行かないで!?笑笑
すっかり日が落ちて、街灯が照らす通学路を並んで歩く。
たわいも無い話をしていると、
不意に黄瀬くんが言いにくそうに切り出した。
瓏登
瓏登
...........先輩
紗南
紗南
んー?なあに?
瓏登
瓏登
あの、さっきの.....
その声に返事をして、彼が口を開きかけたその時。
友達
紗南ーっ!!
クラスメイトの声がして振り向けば。
飛び付いて来て、危うく倒れそうになる。
紗南
紗南
え?.....わっ!どうしたの?
友達
買い物帰りに見かけたから声掛けてみたw
紗南
紗南
ああ!住んでるの、この辺だっけ?
友達
そうそう!.............
つい話し込んでしまっていると、
友達の視線が黄瀬くんを捉えて。
紗南
紗南
(あ、何か嫌な予感がする)
私の面倒臭い事になりそうな予感は的中。
彼女は黄瀬くんと私を見比べると、ニヤリと笑った。
友達
隣の子は...彼氏?w
紗南
紗南
違っ、違うよ!仲良くしてくれてる後輩!
とんだ勘違いをしだした友達に慌てて弁解するも、 
ますます楽しそうにされるだけ。
友達
.....ふーん?紗南がそう言うなら、
そういう事にして置いてあげる!
紗南
紗南
嘘なんか言ってないよ!?
友達
はいはい、照れない照れない!
また明日ね!
紗南
紗南
えええ.......!
とうとう誤解を解けずじまいで、取り残されてしまい。
紗南
紗南
(明日しつこい質問攻めに合いそうだな。
というか...黄瀬くんの話、遮っちゃった)
黄瀬くんとの間に漂う気まずい雰囲気を打破するべく、
さっき言いかけていた事の続きを尋ねたけれど。
瓏登
瓏登
.....いいえ。やっぱりなんでも無いです。
気にしないで下さい笑
これ以上聞いてくれるな、と言う雰囲気があって。
紗南
紗南
.....そっか、分かった。
待たせちゃってごめんね
瓏登
瓏登
大丈夫ですよ。帰りましょうか
紗南
紗南
そだね、帰ろう!
踏み込めないまま、家まで送って貰った。


...母親に叱られたのは、言うまでも無い。
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作者
作者
こんにちは、作者です!
作者
作者
いつもこの小説に目を通して頂き、
ありがとうございます!
作者
作者
宣伝になってしまうのですが...笑
0時に新作の二次創作小説を投稿します!
作者
作者
ぜひぜひ、1話だけでも良いので!
読んで頂けたら嬉しいです!
作者
作者
それでは、これからも私の作品を
よろしくお願い致します!

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