第27話

避け続けた理由
6,102
2020/08/25 01:00
らだお視点

この学校には、おかしなルールがあるんだ。
『放課後のチャイムがなっても校内にいる生徒には何をしても帰らせろ』ってな。
鬱先生 (鬱島 大)
鬱先生 (鬱島 大)
「どんな手を使っても」ってこと?
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
あぁ…。うちの校長が考えたらしくてな、でも先生たちは誰も従わなかったんだよ。まぁ、当然だよな。
ゾム(鳥井 希)
ゾム(鳥井 希)
むしろ、それパワハラやんか。
その状況を見て「面白くない」って校長が思ったらしくてな、この学校に『七不思議』を作って生徒の興味を引いた。

中には、放課後を過ぎてからじゃないと見れない物もあってな…。そこで、あのルールが引っかかってくるんだ…。
トントン(桃瀬 豚平)
トントン(桃瀬 豚平)
放課後のチャイムがなったら脅してでも帰らせないといけない…
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
そう!何の意味があってこんなことしたのかわかんないけど、『七不思議』のせいで先生たちは壊れていくんだ…。
何度注意しても何をしても帰らない生徒に嫌気がさしてる先生もチラホラいてな…。みんな精神的に参ってたんだよ。


そこで、宿直って事で俺がその役目を引き受けることになった。俺はそんなに苦痛じゃなかったしな。

でも、その役目を引き受けて後悔したよ…。
校長が基本、指示を出すんだけど、段々指示される内容が過激になってくんだよ…。


お前らが見た血だらけの服と鎌は校長からの指示なんだ…。怖がらせて帰らせるためにな…。
コネシマ(捏島 孝行)
コネシマ(捏島 孝行)
でも、先生って、この考え方はおかしいって考えてるんすよね?
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
あぁ。おかしいと思ってるよ。
コネシマ(捏島 孝行)
コネシマ(捏島 孝行)
なら、何で…。
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
逆らえなかったんだ…。
例えば、給料減らすとか自分に関わる事だったら即刻反発してたんだけど、お前たちが関わってきたから従う他なかったんだ…。
ぺいんと(天乃 絵斗)
ぺいんと(天乃 絵斗)
脅し的な感じか…。
何て言われたんだ?
___6年1組のメンバーをバラバラにする
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
最初はその意味がよくわからなかったんだ…。
7月に入って、それを知ることになるんだ。


ロボロがある日、ぱったり来なくなっただろ?あれは仕組まれた犠牲だったんだよ…。
ロボロ(天乃 呂戌太)
ロボロ(天乃 呂戌太)
えっ…?
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
少し前に、放課後を過ぎてからコネシマがあの神社でお願い事をした事あったよな?
コネシマ(捏島 孝行)
コネシマ(捏島 孝行)
夫婦円満を願った…やつですよね?
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
そう、それのこと。あそこで願い事をすると願いが叶う代わりに1人が犠牲になる。基本、犠牲者はランダムだ。なんなら、秘密をよく知っている俺が1番、犠牲になりやすかった。
だけど、1番なりにくいはずのロボロが犠牲になった…。俺はおかしいと思ったんだ…。
絶対誰かに操作されてるって思ったんだ。

俺は七不思議を作った当事者(校長)が怪しいってなって聞きに行ったんだ…。
校長は、「やっと意味がわかったか?」って言ったんだよ。
そこで俺は全てを悟ったんだ。


もしも指示を無視すれば6年1組の誰かが姿を消すってな…。非現実的だったけど、ロボロがいなくなった事を考えると…本当にみんながバラバラになるって思ってな…。




だから、校長の言うことを聞く他なかった…。そんな時、お前らがロボロを助けに来たよな…。鬼になって封印されたのには、お前らがバラバラにならないで欲しかったからなんだ…。俺のせいでお前らが悲しむくらいなら俺は自らを犠牲にするさ…。
今回も俺が人間に戻ったらまた誰かが消えるかもしれない…。そうなるなら俺は人間に戻りたくないんだ…。






だから、お前らからも逃げてたし、見つからないように隠れてたんだ。
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
これが、お前らを避けていた理由だよ。
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
それから、夏休み前のあの時は本当にごめんな…。
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
俺は、お前らの教師だなんて名乗る資格はないさ…。
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
…永遠にさよならだ…。
俺がワープを発動しようとした瞬間、何かに手を掴まれた…
ロボロ(天乃 呂戌太)
ロボロ(天乃 呂戌太)
…ふざけんなよ。何が「資格はない」だよ…。
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
ロボロ…?
ロボロ(天乃 呂戌太)
ロボロ(天乃 呂戌太)
俺は…!先生の生徒思いで優しい所に憧れて、教師を目指したんだよ…!でも、今のあんたは俺の憧れてた先生やない…!
ロボロ(天乃 呂戌太)
ロボロ(天乃 呂戌太)
先生は自分に厳しすぎるんや…。もっと自分を大切にしてくれ…!
コネシマ(捏島 孝行)
コネシマ(捏島 孝行)
せやぞ!俺らの事考えすぎてて自分のこと粗末に扱うのはあかんぞ!
あいつらが駆け寄ってくる…。
俺は鬼なのに…なんでそんなに…。
ゾム(鳥井 希)
ゾム(鳥井 希)
このまま、平気を装って壊れてくあんたを見たくないんや…((ポロポロ
トントン(桃瀬 豚平)
トントン(桃瀬 豚平)
先生…俺らの担任に戻ってきてくださいよ…!
鬱先生 (鬱島 大)
鬱先生 (鬱島 大)
あんたがいないまま卒業なんて嫌や…。
俺は生徒をこんなにも苦しめていたのか…。
教師失格だ…。
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
ここまで思ってくれて…俺は幸せだ…。もう…それだけで十分だ…!
パリンッ…




俺は持っている全ての力を込めてこいつらの持っている水晶を破壊した…。完全に壊すにはそのくらい力を入れないと壊れない…。

こいつらの思いをねじ伏せるようで悪いが、俺はこいつらが大切で大好きだ…!だからこそ、平和に生きて欲しい…!
コネシマ(捏島 孝行)
コネシマ(捏島 孝行)
先生…何を…!?
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
みんな…すまんな…。
水晶を…破壊した…!
全員
!?
ロボロ(天乃 呂戌太)
ロボロ(天乃 呂戌太)
何でや…!?
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
俺のいない世界で平和に生きて欲しい…。それだけなんだ…。
トントン(桃瀬 豚平)
トントン(桃瀬 豚平)
滞在時間が…後…30秒…。
鬱先生 (鬱島 大)
鬱先生 (鬱島 大)
そんな…。
ゾム(鳥井 希)
ゾム(鳥井 希)
らだ山…!
何で…!
こいつらは涙を浮かべていた…。
どうして…?何で俺なんかに涙が流せる…?
トントン(桃瀬 豚平)
トントン(桃瀬 豚平)
残り15秒…。
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
お前ら…お別れだ…。
らっだぁ(猿山 らだ男)
らっだぁ(猿山 らだ男)
元気でな…!
??
そんな事させるかぁぁーー!!
猛スピードで走ってくる奴がいた…。
あれは…















____ぺいんと…?
ーーキリトリーー
作者
今回はここまで!残り時間がわずかの中、希望の水晶を破壊されてしまった…。打開策は愚か話し合う時間すら残されていない…。
作者
そして、ぺいんとの謎の行動とは…?
作者
次回「大切な想い…」です!
〜それでは皆様ご機嫌よう〜

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