痛い。首筋にチクッと痛みが走った。
思わず生理的な涙が出る。
俺ならお前のこと絶対大事にする、
って言ってたの忘れたのかよ。
私の承諾も無しにこんなことするなんて痛いだけだ。
また甘いような苦いようなキスを繰り返される。
不味い。悟が何か勘違いしてる気がする。
確かにあの距離感ならキスしててもおかしくない。
勘違いされててもそれは私たちが悪い。
でも、私の話も聞いてくれたらいいのに………
またキリッと痛みが走った。
私の話に耳も傾けない悟に涙が溢れる
何これ。悟がいつもの悟じゃない。なんか、
怖い。
悟の動きがピタッと止んだ。
悟は怒っただろうか。
泣いてんなよ、って言ってくるのだろうか。
恐る恐る悟の方を見ると、
焦ったような顔でこっちを見た。
なんかいつもの悟に戻った気がする。
目を合わせてこう言った。
悟がため息を着いてから私をゆっくり抱き上げた。
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私が俗に言う変なところで切る天才(
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。