いや頷くなよなんか悲しくなるでしょ
時計を見ると夕方を指していた。
ソファから立ち上がろうとすると悟に拒否される。
振り払ってトイレに向かった。
手のかかるやつだ、ちくせう。
悟がグイッと手を引いてこう言ってきた。
幼なじみの家に泊まるってのと
恋人の家に泊まるってのは感覚が違うんだよ!!
分かってくれ!!
散々言い合いをした結果、折れたのは私だった。
一回家に荷物取りに行く、
というと「ドタキャン無しな?」と圧を掛けられた。
いやしねぇよ。
したらお前絶対監禁するタイプだろ。いや知らんけど。
準備しながら硝子と電話で話す。
あは、持つべきものは友だな。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。