第89話

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2021/05/02 00:36























家入 硝子
へぇ〜……
近江 あなた
何その目




硝子に泊まりの事を話すと、案の定ニヤニヤされた。









どうやら最後まで行ってないことを疑ってるらしい。











家入 硝子
その雰囲気になっても最後まで行かなかったのか
近江 あなた
そうだよ
家入 硝子
ふーん???
近江 あなた
だっかっらっ!!なんだよ!!
家入 硝子
いぃや〜?






硝子はニヤニヤしたまま課題を開いた。










絶対この人まだ疑ってるな……











近江 あなた
でも最後まで行くとしたら……まぁ
家入 硝子
もう少し経ってからかな…
近江 あなた
私のセリフ……
家入 硝子
だって言ってたじゃないか
近江 あなた
うん……











まだ海智の事で不安に思ってるの?










って言われるかもしれないけど、










私だってそろそろ忘れたいと思ってる。











でも悟と進展がある度、










前みたいになるんじゃないかと頭に過ぎる。













家入 硝子
フラバ怖いな
近江 あなた
付いた傷はそう簡単に癒えないよ
家入 硝子
……相当海智好きだったんだね
近江 あなた
まあね








それは自分でも頷ける。










浮気されてることを知るまでは、ずっと好きだったのだ。











なんなら、私→→→→→→→←←←海智だった気がする。












家入 硝子
ま、そこら辺はあいつに任せよう
家入 硝子
アホだし不器用だけど、ちゃんとしてくれるだろ
近江 あなた
何を?
家入 硝子
何かを







硝子にはまるで全部手に取るように分かるみたいだ。










こんな頭のキレる相談相手、日本中探してもそう居ない。












近江 あなた
私はいい相談相手と友達を持ったよ……
家入 硝子
おばあちゃんみたいなこと言うな
近江 あなた
………友達じゃないわ彼氏か
家入 硝子
友達とか言ってたらあいつ怒るぞ
近江 あなた
なんか癖で言っちゃうんだよね











そう言って次の授業のある教室に入る。














近江 あなた
………最っ悪……





熟運が悪い。










私の目の前にはあろう事か海智が居た。










こんなについてない日、あるだろうか?











近江 あなた
………








目の前に座る海智を睨んでいると、











海智が視線に気づいたのかこっちを見た。















海智
…………あ、……おはよう







いやそこはこんにちはだろもう15時だぞ?












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