硝子に泊まりの事を話すと、案の定ニヤニヤされた。
どうやら最後まで行ってないことを疑ってるらしい。
硝子はニヤニヤしたまま課題を開いた。
絶対この人まだ疑ってるな……
まだ海智の事で不安に思ってるの?
って言われるかもしれないけど、
私だってそろそろ忘れたいと思ってる。
でも悟と進展がある度、
前みたいになるんじゃないかと頭に過ぎる。
それは自分でも頷ける。
浮気されてることを知るまでは、ずっと好きだったのだ。
なんなら、私→→→→→→→←←←海智だった気がする。
硝子にはまるで全部手に取るように分かるみたいだ。
こんな頭のキレる相談相手、日本中探してもそう居ない。
そう言って次の授業のある教室に入る。
熟運が悪い。
私の目の前にはあろう事か海智が居た。
こんなについてない日、あるだろうか?
目の前に座る海智を睨んでいると、
海智が視線に気づいたのかこっちを見た。
いやそこはこんにちはだろもう15時だぞ?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。