そそくさと校舎と校舎の間に隠れる。
我ながら卑怯だ。
うわぁイチャってんな……(
写真撮りたいけど音なるから無理だ。
余計なことに優柔不断だな。
てか私が一方的に好きみたいでムカつくんだけど
………
途端海智と多英氏の口がくっつ………いて
目が点になる。
帰ろっか。
昔は私にかけられてた言葉なんだけどな。
何故か私は泣かなかった。
悲しみを一周まわってもう泣けなかった。
すごすごと家に帰る。
____________
知ってたとはいえ………
やっぱり衝撃的だったな……
家に帰ると疲れが出てきたのか、
その場では泣けなかったのに
いきなり涙が出てきた。
硝子に言いたいけど、……
私が何故か真っ先に電話をかけたのは
他でもない五条悟だった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!