第25話

最終話
2,100
2018/10/07 14:49


そのまま空港から出てタクシーに乗る


亜嵐が運転手さんに
聞いたことがない場所の名前言ってて


貴方
貴方
どこ?
亜嵐
亜嵐
えっとね、
俺の好きな海なんだけど。
夕方になると、夕日がめっちゃ綺麗に見えて
前は結構メンバーと行ってたわ、笑
貴方
貴方
そうなんだ、笑


ちょっと遠いけどごめんね

って言われて


大丈夫だよ
って返してからは



タクシーの中で楽しく喋って30分



運転手のおじさんとも仲良くなって、笑



またどこかで会えるといいね

なんて会話もして。



着いたのは本当に綺麗な海
亜嵐
亜嵐
ここすごいでしょ笑
貴方
貴方
うん…‼
すっごい綺麗
夕日が海に反射して、

しかもこの時期。



すごく丁度良くて
貴方
貴方
ね、砂浜行きたい!
亜嵐
亜嵐
うん、行こ行こ笑




砂浜に降りて貝殻を探したり

波ギリギリを歩いたり



楽しんでたら、もう夕日が沈みかかってきてて
亜嵐
亜嵐
ほら、この時間帯が一番綺麗
貴方
貴方
うわ~、ほんとだ…



夕日は赤くて

空は紫、ピンク、オレンジのグラデーション




景色に目を奪われてたら

急に首元に冷たい感触
貴方
貴方
ん、?
亜嵐
亜嵐
これ、
今日玲於と出掛けたらさ
すっごいあなたに似合うやつ見つけて。
買ったの。プレゼント
貴方
貴方
うそ、、、




見てみたら



まさかの同じネックレス



どうやら同じブランドだったみたいで
貴方
貴方
私も、亜嵐にプレゼント
亜嵐
亜嵐
えっ、うそ!なになに?!



バッグから袋取り出して
亜嵐に渡す
貴方
貴方
………まさかのお揃い…笑
亜嵐
亜嵐
え、すご、笑

なにこれ、偶然?笑
貴方
貴方
かな?笑



偶然なのか必然なのか。


はたまた、運命。なんて言葉で表せば良いのか




私も亜嵐に付けて

貴方
貴方
うん、やっぱ似合うと思った!笑
亜嵐
亜嵐
あなたも似合ってる笑



そう言って笑った後、

夕日を見てたら
亜嵐
亜嵐
…ねぇあなた…?
貴方
貴方
ん?
亜嵐
亜嵐
3ヶ月前、
俺が言ったこと覚えてる?



……空港で


”あなたが帰ってきたら伝えたいことがある”

ってやつかな?
貴方
貴方
伝えたいことがある。ってやつ?
亜嵐
亜嵐
そう。

……今、それを伝えたい。
貴方
貴方
うん、良いよ



私がそう言ったら


夕日に照らされた亜嵐が
私の目をしっかり見て話し始める
亜嵐
亜嵐
…多分、お互いにもう分かってることだと思うけど、
亜嵐
亜嵐
俺とあなた、
小さい頃お隣さんだったんだ。
覚えてる?



……忘れるわけないよ
貴方
貴方
…もちろん、覚えてるよ
亜嵐
亜嵐
えっと……その
どこから話せば良いのか分かんないけど
亜嵐
亜嵐
俺ずっと、上京した後も
あなたの事が頭から離れなくてさ
亜嵐
亜嵐
俺らが初めて会った時、
嘘だろ。って思った
あの時のあなたにすごい似てて。
一つ一つが被って仕方なくて
亜嵐
亜嵐
でもやっぱり嘘じゃなくて。
俺が忘れられなかったあなただ、って分かった時は
泣きそうなくらい嬉しかった



…亜嵐も私と同じような気持ちだったんだ。
って分かっただけで泣きそうで
亜嵐
亜嵐
それくらい、俺の中であなたの存在が
大きくなっていって
何かある度にあなたのこと考えてた
亜嵐
亜嵐
龍友くんと良い雰囲気の時は
自分じゃないみたいに心がモヤモヤして
亜嵐
亜嵐
……俺、あなたのこと好き


小さい頃からずっと。


もうすぐで沈む夕日に照らされて

そう言う亜嵐



私ってこんなに涙もろかったっけ…


すぐに涙が溢れてきて
貴方
貴方
……亜嵐、私も好きだよ…

あの頃から…




〈亜嵐side〉
貴方
貴方
……亜嵐、私も好きだよ

あの頃から…



あなたが泣きながらそう言ってくれて


俺も泣きそうになりながら抱きつく
亜嵐
亜嵐
………強くなって帰ってくる
なんて言ってあなたを困らせてごめん
亜嵐
亜嵐
でももう困らせたりしないから。

だから、またあの時みたいに
俺の隣で笑ってくれる、?


そう言うと
貴方
貴方
……もちろん…



体が離れて目が合うと

目と鼻が赤いあなた
亜嵐
亜嵐
……好きだよ



そう言って優しくキスをする


夕日が沈む間際、
俺らの影が重なって



……あなた、おかえり



そして




ただいま_____。



END

プリ小説オーディオドラマ