私「ほんとに、女の子って、やだなぁ…」
「お腹は痛いし、頭痛もする、」
和「まぁ、しんどいし嫌だよね」
私「無くなったりしないかなぁ…」
私がそう呟くと、和くんは動くのをやめて真剣な顔でこう言った.
和「俺が止めてあげようか」
私「え…?」
和くんはこの苦しさを止められるの?
なんて思っていると、急にベットに押し倒された.
私「和くん、止められるの…?」
というか、なんで、私押し倒されてるの…?
大好きな彼の顔が近くにある.
それだけでもドキドキしているのに、
いつもと違った真剣な眼差しにときめいてしまう.
私「和、くん、?」
もう少し近づけば唇が触れ合ってしまう距離.
和「んふ、やっぱりやめた、笑」
そう言って和くんは私から離れてしまった.
和「本当は、今してあげたかったけど、」
「もう少し、もう少しあなたが大人になってから、ね?」
少し残念そうに微笑んだ和くんは
また、いつもの優しい顔に戻っていた.
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。