第7話

会えなくなる前に
820
2018/08/20 12:40

お店の帰り道__




「山田さん何買ったんですか?」


『え、アロマキャンドルだよ?』



そう言うとあなたさんは笑って

「もぅ、山田さんって女子より女子だよ。笑」


目に涙を浮かべて笑う君を見つめていた。


ずっと見ていたいと思いながら__



「ここらへん、うちの近くなんですけどお茶していきませんか?」






最初は家に上がるのを戸惑ったけど



あなたさんと過ごせるならそれでもいい。





部屋はすっきりとしていてきちんと片付けられていた。




「もう、それ外してくださいよ。笑」



『あぁ、そうだね。笑』



付けていたサングラスとマスクを外すと





「やっと顔見れた。」






と微笑み俺の頬に手を当てた。



トクン...


まただ...
この胸の高鳴り



こんなだったら
いつになっても忘れられない。



全部あなたさんのせい...


でも、どうして君はそんなに悲しそうな顔をしてるの?








「コーヒー、ついでくるね。」


『うん...』



ふと手元のスマホが震えた。



マネージャー【明日は午後から雑誌の撮影入ったからよろしく。】



そっか


今日中には、東京に帰らないと。


だとしたら


あなたさんには
もう会えなくなるのか...


帰る前には伝えたい


自分の思い____










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