『うっま!やっぱりここのパンケーキは格別!』
「ねぇ、山田さん。本当にその格好怪しい。笑」
出会った時のこと思い出すなぁ、なんて言っちゃって。
そう、俺が行きたかった場所っていうのは
俺たちが出会ったあのカフェ。
『ずっとあなたさんと二人でこのパンケーキ食べたいって思ってた。』
「たしかに、1人で食べるより山田さんと食べた方が美味しいかも。」
口の端についたクリームをペロッと舐めて
君が微笑んだ。
『好き...』
「好き?笑」
『え、俺口から出てた?』
「うん。ガッツリ。笑」
笑う彼女に俺は赤面するしかなかった
「私も...大好き。」
『えっ///』
そういうこと言われるとますます耳が赤く...
「ここのパンケーキ!」
...
『なんだよ。笑』
違う意味で勘違いしていた俺が、1番恥ずかしんだけど!///
『騙された.....』
けど俺は聴き逃していなかった
「山田さんもね?」
という言葉を。
不意にドキッとするようなことを言ってくる君は
本当にからかい上手
あなたさんはきっと、俺が恥ずかしくなると赤くなることを知っている。
今だって
何事も無かったかのように
パンケーキを口へ運ぶ君。
なんか
俺だけドキドキしてて馬鹿みたい。
少しずつでいいから
俺もあなたの色んな顔を見てみたい
誰にも見せたことのない顔も
俺には見せてくれる____?
二人で色んな懐かしさに浸りながらこの時間を過ごしていた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。