「お風呂、沸いてるから先入っちゃって!」
そう言いながら浴室から出てきたあなたさん
『うん。ありがと。』
と言いつつも
やっぱり彼女の家に泊まるってなると
どうしても変な緊張が生まれてしまう。
って!変態かよ!俺!
「山田さん...?」
彼女ので我に返るとあなたさんは
心配そうに俺の顔をのぞき込んでいた。
『あ、ごめん。お風呂先に借りるね。』
なんか
今日の俺はすごく変。
『今日は、何もしない何もしない←』
って
『また変なこと考えてるし...』
入浴剤の優しい香りに体を包まれながら
湯船の中に顔をうずめる。
浴室から出ると、自分で持ってきた
服の上にタオルが置かれていることに気づく。
こういう彼女のさり気ない気遣いや優しさが好きだ。
温まった体と共に心までも癒されていった。
「山田さんっ!ドライヤー持って来た.......よ.....」
あ。
上半身裸の俺の前には
みるみる顔が赤くなっていくあなたさん。
「ご、ごごごめんなさいっ!!////」
そういってパタパタ走っていった彼女
なんか本当に可愛くて可笑しくて
そんなこと気にしなくていいのに。笑
『ふふっ笑』
さっきの彼女の顔を見ると思い出し笑いをしてしまった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。