「でも...やっぱりダメ!」
今の状況を説明すると...
『俺は、ソファで寝るから大丈夫!』
「でも、山田さんが風邪引いたらいけないし、」
『大丈夫だよ。』
「でも、」
ソファで寝る!
と一点張りの俺に対して
風邪引くから!とベッドで寝ることを勧めるあなたさん。
なんか、お母さんみたい。笑
同じベッドで寝るとか
あなたさんは大丈夫かもしれないけど
俺にとっては...
ダメだダメだ!
絶対眠れないから!!
「じゃあ!こうしよう!」
彼女がひらめいたような素振りをした。
「私がソファで、山田さんがベッド!
これで一件落着ー!ということでおやすみなさい!」
え?それもそれで...
『ちょ、待って!それはダメ!』
スタスタと歩いて行く君の腕を捕まえた。
「だって、それしか方法は...」
『いや、ある、から///』
「誰かと寝るのなんて久しぶりかも!」
そうはしゃぐあなたさんに対して
なんとか理性を抑えようと必死な俺。
ほんと、バカだよな...
一緒のベッドで寝ようとか言っちゃって
純粋なあなたさんだから
すぐ納得してくれたのは良かったけど...
「暖かいね。」
ほら、こういうとこ!
無神経にもほどがあるよ。
まぁ、そういう可愛いとこが好きなんだけどさ((
そういえば
『あなたさん。さっき仕事午後から、って言ったけど、夜からになったらしいから午前中も一緒に過ごせるよ。』
...
ん?
返事がないぞ?
横を見ると
スヤスヤと寝息を立てている彼女がいた。
『寝顔...初めて見た...』
可愛い...///
俺もそろそろ寝るか...
そう思い布団を肩までかけた時
「んぅ...」
『ん、えっ!ちょ///あなたさ、』
な、な、なんと
あなたさんの手が俺の腰まで回ってきた。
体がぴたりとくっついているため直接感じ取れる体温。
多分、抱き枕と勘違いされてる。
恥ずかしいけど
こんな幸せな夜もう来ないかもしれないから
このままでいよ...
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。