左馬刻さんが連れてきてくれたところは美味しそうな焼肉屋さんでした
左馬刻さんって焼肉好きなんだ……
男らしいな…
昔もよく連れてってくれたことを思い出すな…
っていつの記憶だ?
っ…!…………あっ、頭が痛いっ!……
グラッ…
バタンッ!
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急にあなたがぶっ倒れた
あいつは頭を抑えながら苦しんでた
また俺のせいであなたが傷つくのか…
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っ………ここどこだ?……見覚えがある…
あぁあの時の病室だ
記憶喪失だと告げられた病室
ほとんど覚えていたのに…
どこか距離の近かった人の顔にモヤがかかってた
まるで思い出すなと言わんばかりに黒い、、、ドス黒いモヤが
倒れる前に見えた記憶
それは白いモヤに変わった綺麗な肌と大きく白いゴツゴツした男の人の手
ご飯を食べて私が美味しいと言うと優しく撫でてくれた手
思い出すと泣けてくる
知りたい
知りたいんだ
でもその懐かしい手を私は知ってる気がするんだ
まるで左馬刻さんのような優しい手
早く会いたいよ…
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!