プリ小説

第2話

肩が触れる 〜Happy End〜
僕の隣に彼女がいる。
すごくどきどきした。
心臓が早くなっている。
どんどん加速しているのが分かる。

ブレーキの調節によって、電車が揺れる。身体が右に揺れる。

(うわっだめだっ)
そう思った瞬間に彼女の左肩に自分の身体が押してしまった。

しまった。


「……っすいません」

「いえ……」




うわあああ
はじめて会話してしてしまった。
幸いにもゴミを見る目では見られなかった。彼女は少し微笑みながら会釈してくれた。
まるで天使のような人だなあ。

今日は彼女との時間が今までにない濃いものになった。

僕の最寄り駅を降りる。
さて今日も頑張ろう。

勤務先に向かおうと改札を出ようとした瞬間に後ろから声を掛けられた。

「あの!」


ん?誰だろうか、振り返るとそこには彼女が息を切らしながら、笑って立っていた。



待って、なぜ彼女が僕の前に立っているんだ?
すごく嬉しい……だがしかし、なぜだ

え、まさか僕の妄想?

「あ、あの、これ落としものです」

彼女が差し出してきたものは、僕のパスケースだ。
しまった、いつも鞄の外側のポケットに入れているのに、おかしいなあ、いつ落としてしまったんだろう。
そんなことより彼女がいる僕の目の前にいることに慣れなくて、直視できず、言葉を発するのを忘れてしまっていた。
そんな僕に戸惑った彼女が、
「あ、あの……」
僕の妄想なんじゃないかと思ったけど大丈夫だ、まだ僕は正常だった。
彼女はきちんと僕に話しかけてくれているではないか、
そんなことより、彼女がこんな僕に話しかけてくれてるだけで凄く驚きなのにこんなことって有り得るのだろうか。
とりあえず、何か喋らないと……

「……はい、それ僕のです。」

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富士山
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気ままに書きます。 初心者ですが、楽しく書かせていただいております。 感想など頂けるとすごく喜びます。
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