第7話

seventh.
62
2018/04/02 14:30
美宇
児童公園ってわかるよね?
部活終わったらそこに来て
昼休み、伊月にそう伝えた。
いろんなことを考えて、考えて、もう決めた。
伊月とはもう終わりにするんだ。
記憶をなくしている人間ともう1回付き合って、同じセリフを言われて、っていうのは想像以上に辛かった。
自分勝手で、本当に伊月には申し訳ないと思う。
デートもキスもして、もうこれ以上深めてしまったら、
もし伊月の記憶が戻って拒絶された時、私は立ち直れなくなってしまうから。
いつか別れることが決まってるなら、このあたりで終わらせたい。
児童公園のフェンスのところで、伊月を待つ。
伊月
どうしたの?
突然の呼び出しを不思議に思っているだろう伊月は開口一番尋ねてくる。
美宇
ずっとね、伊月をここに来させたくなかった
質問と噛み合ってないことを言い出した私を怪訝そうに伊月が見つめる。
美宇
伊月と私が別れた場所だから

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