そうだけどさ…
私なんかがそらるさんとコラボしていいのかな…?
私、なんかが…
全く、ほんと”昔から変わらない”なぁ。
え?
何で、”変わらない”って分かるの?
知らない、筈なのに。
どうして?
そらるさんとは、”昔馴染み”じゃない筈……
ドクン──
1つの、心臓の、音。
大きい、けれど、小さく、聞こえる音。
私の、心臓の、音。
どさッ…!
誰かの声が聞こえる。
貴方はだあれ?
***
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ──
心電図は正常だ。
だけど、心は正常じゃない。
俺は……
そう、言葉を掛けたら深雪の肩がぴくッと動いた。
そして、こう呟いたんだ。
『ごめんなさい……!』
何回も叫ぶ。
君に声が届くように。
目を覚ますと、そこに居たのは──
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!