莉桜はドアを閉め帰った。
今の時間は午前6時
2人とも午前中から用事があるって事で早朝の解散
私はそこから天気がいいので洗濯物出来るものは
一通り洗濯機に入れ込みその間に窓を開け
掃除機をかけたり拭き掃除までした。
隅々までしていると時間はあっという間に過ぎて
洗濯機が私を呼んでいる。浴室乾燥にかけるもの
外に干すものと分けたあと素早くそれぞれに干した
私は干しっぱなしになっていたものを畳み
クローゼットの下に入れようと思った時
目に入ったのは角名くんのTシャツとか下着類
そっと角名くんの洋服の上に自分の物をのせ
眺めていると ピピピッとアラーム音がなった
時間は7時半前
仕込みから夏休みは入るため9時半出勤
2時間はあるけどシャワー浴びたりしてたら
なんだかんだギリギリ
急いで近くにある洋服を取りお風呂場に向かって
髪と体。掃除で沢山汗かいたからその汗を洗い流す
急いで髪を乾かしていると
インターホンが鳴った
こんな急いでる時に誰ー!!って思いながら
オートロックを開け玄関を開けとりあえずドライヤーに
手をかけた。こんな時間に来るなら莉桜かな?
なにか忘れ物してたかな
バタバタしていたせいでズボンは履かず
上だけ着ていた。上に着ているものが大きいから
見えてはないと思うけど…けど
どうしよう。好きって伝えようと思っても声が出ない
前みたいに聞こえないとかいう距離でもないし
2人っきりだから
角名くんは私の指さした方へ向かっていく
私はその間にズボンを履いて後を追う
もしそうだったら少し寂しいな
角名くんの顔を見ると少しだけ笑っていた
ほらって見せてくる角名くん
なんだ…私は心底ほっとした
私は角名くんを見送った
いまの行ってらっしゃいってなんか凄く
夫婦?みたい…照れる
角名くんもそう思っててくれたら嬉しいな
私は急いでまた支度を始めた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。