バイトは昼は忙しく過ぎ
夜の部はゆったりと時間が過ぎ
あと5分ほどで上がる時間
店長が入口を指さすとそこには角名くんが約束通り
お迎えに来てくれていた
私そんなに顔に出てるのかな…
角名くんにも言われたし
そんなことを考えながらも動きは早くなる
早く会いたいという気持ちを隠しつつ
角名くんを待たせちゃいけないという言い訳をつけ
バタバタと準備をし入口で待っている角名くんのもとに
駆けつけた
綺麗な顔。店長に言われた言葉が蘇り改めて
整った顔だなあ と見ていた
角名くんの言葉を理解しきれず思わず
可愛げのない返事をしてしまった
俺だけって私は角名くんのなんでもないのに
少しだけ拗ねた態度をとりつつも
こうやって会話が楽しくできていることが嬉しくて
顔はにやけそうになる
拗ねてるなんて嘘。
嬉しくて頭が爆発しそう
角名くんにとっちゃ私が拗ねたから言った
言葉なのかもしれないけど
私からしたら好きな人から言われた言葉
照れるなんてもんじゃない
出来るだけバレないように喜んでいる事を
悟られない様にしようとしたら
すごく素っ気ない言葉しか出なかった
角名くんとバイバイし家に入るとさっきの事を
繊細に思い出しベッドにダイブ。
私は枕に叫んだ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!