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第87話

オンリーワン
589
2021/01/11 05:16
みやside

先にいるだろうなとは思っていたけど2人きりは久しぶりで緊張してしまう。

いつも以上に女の子らしく可愛いねおちゃん。

つやっとした小さな唇、くりくりとした目は真剣で俺の目を見ている。

するとニコッとねおちゃんが笑い、むねがドキッと高鳴った。
ねお
ねお
宮川くんのことが好きです
あまりに突然の言葉に驚き耳を疑った。

いやいやなんかの聞き間違いじゃ…
みや
みや
…え?
ねお
ねお
初めて話した時からその優しい笑顔も声も、多分ずっと好きでした、ねおが馬鹿すぎて気づけなかったけど…
ねお
ねお
宮川くんといると頭がふわふわして宮川くんのこと考えると胸がキュってなって、
ねお
ねお
ほんとに、大好きです
そう言い終えたねおちゃんは恥ずかしそうに下を向いた。

思わず俺は言葉よりも体が先に出てしまって。
ねお
ねお
…っ
俺はあまりの嬉しさにねおちゃんを前から抱き寄せた。

ねおちゃんは周りより背が高い方だけど俺の腕にすっぽりと入った。

お花のいい匂いが俺の心を満たしていく。

それもまた愛おしくて。
みや
みや
俺も、ねおちゃんのことずっと好きでした
ねお
ねお
え、ほんと…?!
ねおちゃんはびっくりしたのかその体制のまま上目遣いでこっちを見てくる。

俺は照れて目を背ける。
みや
みや
ほんとだよ、遅くなんてない、ずっとこっち向いて欲しいって待ってたんだから
俺がそう言うと嬉しかったのか今までで1番の笑顔でねおちゃんは俺を抱き締め返した。

なにこれ。胸が張り裂けそうなんだけど。

ぎゅっとしているねおちゃんは可愛くて。

可愛すぎるくらいで。

ほんとに、俺をどんだけ好きにさせたら気が済むの?

そこからは隣に座って今までの事を話した。

嫉妬して応援するなんて言っちゃったこと、辛くて冷たくあたってしまったこと。

ねおちゃんからもせりしゅんとは試しで付き合ってと言われていたこと、そこで俺が好きと気づいてやめてもらったこと。

いろいろ話していろいろな発見をした。

お互い知らなかったこと、勘違いしていたこと、たくさんあって、それを話す度にまた2人の距離も縮まった。

時間が過ぎるのもあっという間で外にはだんだん生徒が登校してきてしまったようだった。
みや
みや
そろそろみんな来ちゃうね
ねお
ねお
そうだね~もっと話したかったなぁ
みや
みや
これからいくらでも話せるよ
ねお
ねお
うん!
俺がそう言うとねおちゃんはにこにこと喜んでこっちを見てから元気にそう返事をした。

可愛いなあ。
みや
みや
あ、大事なこと言ってなかった
ねお
ねお
なになに!
みや
みや
俺の、彼女になってください
ねお
ねお
…はい!
ねおちゃんは驚きつつも喜んで返事をした。

ねおちゃんが幸せならって強がった時もあったけど、やっぱり俺はねおちゃんじゃないとだめだな。笑

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