第48話

最終決戦⑤
扉を開く

バカでかい玉座に腰掛ける男が居た

冷めた目で俺達を見ている

「マヒロ、私はとても残念に思う。この広い世界で生まれた我が子を二度も切り捨てなければならない事を…」
「その割には悲しみなんて伝わらないな」
「必要ないだろう? 悲しみほど無駄な感情はない、私は……世界を征服する。それはもう目の前にあるのだ、それを邪魔する者は…我が子だろうと元部下だろうと容赦はせん」

バラベルトが立ち上がり剣を手に持つ。体の横に添えられた剣、まるで隙がない。真宙は一歩下がり俺達を見ている。

「この男を殺したあとで我が息子を存分に可愛がってやろう、待っているがいいマヒロ」
「……その名を口にするな…」
「ふっ……さあ、かかってこい!!」
一歩踏み出す、剣を振りかざす
ガシャン
2つの剣が重なり合う
「…ぐっ…」
押し込まれ体がよろめく
「隙だらけだぞ」
ガシャン
再び剣を交え押し込む動作が続く
「ふん、これでデッドとユティを倒した男なのか? とんだ期待外れだな」
剣が離れ再びぶつかり合う
ガシャン、ガキッ
「なっ、……ばかな、俺の剣が…ッ!」
「ふん」
剣に入ったヒビ、それはバラベルトの力の強さを物語っていた
ガキンッ!!


カラン、カラン……
「っ……な……」
バラベルトの剣に俺の剣が負けた、だと…


床に転がり落ちる剣


切っ先から半分になり破片が落ちている
「……これで終わりか? 笑わせてくれる」


剣を突きつけられる


どうすることも出来ない


俺は短剣を出すも


それは見事に弾き飛ばされた
これではどう戦えば──


ザシュッ。


「グハァッ!」


ビチャビチャ。
「がら空きなのだ、全てが…もう殺して良いか、貴様」


肩からお腹にかけて斬られるも


手には武器がない


どうしようもないのか


どう戦うことも出来ないのか………ッ!
ガバッ──


「何のつもりだ、…マヒロ」


「もうやめてよ! お父さん!」


真宙が俺に抱きつき父であるバラベルトを睨む


俺の意識は少し遠くなる


「何がだ、お前たちは俺を止めに来たのだろう? ならば死ぬ覚悟を持っていたのでは無いのか?」


「こんなの間違ってるよ!! 世界征服なんてやめてよお父さん!」


「黙れガキッ! 貴様らゴミがこの俺に意見するな!」


ザシュッ。


「うあああ!!」


「マヒロ!!」


真宙が斬られる


俺は睨んだ


「仮にも息子だろう! 何故そんな手荒い真似が出来る!」


「息子だと? 俺の息子はもう死んだ、こいつが息子だと言うならそれを証明して見せろ」
どうする、どうすればいい……ッ


このままでは俺も真宙も


── 殺されるッ!!