第44話

あの男 再び①
 動けずに居ると、バタバタと足音が聞こえる。
それが真宙の物だと分かり安堵した。

「リュウ! リュウ! ……っ、これ…」
「あぁ……」

 俺は真宙からポーションを受け取りそれを飲む。傷が回復していく。

「真宙、こいつを縛っておけ」
「…っ、分かったよ」

 俺は血塗れの服のまま立ち上がり、剣についた血を拭き取った。鞘に収めまだ先へと続く廊下を見つめる。
 遠くに真正面の扉がある。そこに恐らく居るはずだ、バラベルトが!

「縛ったよ」
「よし…行くぞこの先へ」
「うん……」

 緊張が走る。デッドで手こずってしまったのだ、この先に居る敵が次は誰なのか……流石の俺でも身構えてしまう。

「大丈夫だよ、リュウ」

 そう言って真宙の小さな手が俺の手を包む。俺達は先へと進んだ。








── バンッ!



扉を開ける



そこには後ろ向きで立つ男が居た



俺は固まる



それは真宙もだった









この男には見覚えがある!






何故だ!!






倒したはずでは無いのか!!





何故だ、何故生きている!?!






「やーっと来ましたか、ウスノロ共。あまりにも待ちくたびれて…こっちから出向いてやろうかと思っていましたよ」






「貴様、何故……生きている…」



「リュウが、殺したはずじゃあ…」




「あーはははははは! そうです、私は一度死んでいる。ですがそれをあのお方は助けてくれました! 失敗すれば我が身が滅ぶ蘇生術を使ってくれたのですよ!!!」




そこに居たのは、ユティだった




またこいつと戦わなくてはならないのか




俺は真宙を見る



「大丈夫、あの時みたいに無茶はしない」



そうしっかり頷いた彼に頷き返し


俺は剣を取る




今度こそ本当の本当に闇へ葬ってやる!




「さあ、始めましょうか……地獄の血祭りを」




真宙は少し離れたところで俺達を見守る



真宙は回復役だ



次こそは、仕留めてやる!



二度と生き返ることが出来ないように!!