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2021/08/31

第12話

No.11 虐待
圭くんは私のベッドで幽霊とは思えない健康的な寝息を立てていた。
水無瀬 亜喜
楓愛がこんな可愛い子連れてくるなんて珍しいね
亜喜が氷水に浸して置いたタオルを絞り、圭くんのおでこにのせる。
榊 楓愛
偶々隣で居合わせたら倒れただけだよ
水無瀬 亜喜
そうなの?ふふ、だけど珍しい
笑う亜喜はとても可愛く、優しく圭くんの目をタオルで拭いていた。
水無瀬 亜喜
この子目が赤いけど、どうしたの?
榊 楓愛
気分でも悪かったんじゃないかな?
本当は泣いたからだと思うんだけどと言う言葉は飲み込み、気分が悪かったことにした。
水無瀬 亜喜
そっか。あ!真幸先輩とは何かあったの?
亜喜は思い出したように、表情をもっと笑顔にさせてそう言った。
その満面な笑みの裏には、ドス黒い何かが見えてしまったことには目を瞑り。
榊 楓愛
特になにもなくて、お札返しただけだよ
榊 楓愛
先輩お札が好きなんだって。亜喜、お札あげれば?
水無瀬 亜喜
そうだったんだ。ありがとう楓愛!
表情を変えない亜喜は幽霊よりも怖いのでは?
水無瀬 亜喜
今日はもう遅いし、寝ましょ
榊 楓愛
私はソファに寝るから、亜喜はゆっくり寝てよ
私のベットには圭くんがいるし、と思いソフィに寝転がる。
水無瀬 亜喜
そう?じゃあ遠慮なく〜
亜喜は私に毛布をかけてくれて、部屋の電気を消した。
_______________
朝、パチリと目がされた頃、亜喜はもう制服に着替えていた。
水無瀬 亜喜
おはよう。今日は早いね
榊 楓愛
おはよー
私は、ソファから起き上がり、圭くんの顔を見た。
水無瀬 亜喜
その子昨日より顔色が悪いの、保健室に連れて行った方がいいんじゃない?
榊 楓愛
もう少し寝かせておこう
クローゼットを開いて制服に着替える。もう学校の時間なので圭くんを寝かせたまま、教室に向かうことにした。
今日もなんとなく授業をやり過ごしやっと昼休み。
先生
榊〜榊いるか〜?
榊 楓愛
はーい
ドアの前で先生に呼ばれたので、そっちに向かう。
先生
お前に会いたい奴が待っている
先生はそう言いついてこいと言わんばかりに歩き出した。私はもちろん後をつく。
(圭くんかな?)なんて考えたりしてみたが、連れてこられたのは使われていない教室。
先生はガラガラとドアを開けるとその先には、
榊 楓愛
お母さん……
母親がいた。
先生
では、ゆっくりお話を
そう言って先生は去っていった。
母と私、2人きりにされる。
楓愛の母
楓愛。そこに座りなさい
母は、向かい合わせの椅子を指す。私は指示通りに椅子に座る。
楓愛の母
大事な話があってきたの。
榊 楓愛
大事な話ってなんですか?
楓愛の母
…転校するわよ
…………転校??
榊 楓愛
転校ってどういうこと!?
バシンッッ!
教室に音が響く。
そう、母にビンタされたのだ。
楓愛の母
母親に口答えしないの!!!
楓愛の母
転校って言ったら転校なのよ!!!
母は、拳を振り上げ、私に………
加賀美 圭
ちょっと待った!!!!!!
榊 楓愛
圭くん!?
寝起きで寝癖がついている圭くんが、ドアを勢いよく開けてやってきた。
楓愛の母
なによアンタ!勝手に入ってきて
加賀美 圭
今、殴ろうとしてましたよね
圭くんは鋭い目つきで母を睨む。
楓愛の母
え、そんな証拠どこにもないじゃない!
加賀美 圭
証拠を求めるところからもう嘘ぽいんだよ!殴ろうとした証拠なんて、楓愛に聞けば一発じゃないか
榊 楓愛
………ええ、殴られそうになった
楓愛の母
おまっ!!
母はもう1度拳を振り上げた。
加賀美 圭
……やめろ
こんなに可愛い顔をしている圭くんが、誰もが想像もつかないほどの低い声でそう言った。
正直、私も驚いている。
加賀美 圭
楓愛、行こう
圭くんは私の腕を引いて、その教室から出た。
榊 楓愛
圭くん……圭くん!!
誰もいない廊下で私の声が二重で響く。
圭くんは歩くのをやめて、私と向かい合わせになり、深呼吸をしてからこう言った。
加賀美 圭
お前、虐待受けてるだろ