そこには社長を睨み付けるスーツを着た男性が。
バカ息子ってことはまさかだけど。
あ~あ。社長カンカンだよ。
こんなにキレてるのいつぶりかな。
ある意味ジョングクさん、才能あるわ。
誰も止められなさそうだな。
よし。
社長が落ち着くとジョングクさんが私に近づいて来た。
会って、第一声がそれ?!
一応、軽くお辞儀をしてそう言った。
そういいジョングクさんは頭を下げた。
まさか、さっきまであんなことを言っていた彼が私に頭を下げるなんて思ってもみなかった。
と社長が改めて話を始めた。
さっきまでは礼儀よかったのに。
さっきからそればっか。
わざと女性を強調して言ってやった。
その後は簡単に食事した。
食事を終えて帰る雰囲気になり、私も帰る用意をしていると社長の口から思いもしない言葉が出た。
お!社長、私たちがなにを言いたいのか分かったのか!
さっすが!
………いやいや、社長。
そこは違うだろう。
もうここは違うとは言えない。
うん。
うん。それもあるけどさ、そこじゃない。
そういうことでもない
そう言うしかない
私はそんなの要らないのに……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。