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第30話

親友の勘
1,009
2023/04/04 05:35





茉耶
茉耶
ねぇあなたの下の名前
(なまえ)
あなた
ん?どした?
茉耶
茉耶
ちょっといい?
(なまえ)
あなた
うん...(?)






〜あなたの下の名前side〜




体育が終わって茉耶とえみりちゃんと更衣室に戻りえみりちゃんと別れた直後、茉耶が急に真剣な顔をして話しかけてきた。


え、なに急に何か怖いんですけど...?
しかも教室じゃなくて屋上で話ってなんで?







(なまえ)
あなた
どした?茉耶
わざわざこんな所で話って
茉耶
茉耶
あんま教室とかで話せる話じゃないから




いつもの柔らかな笑顔を浮かべることも目を合わせることも無く茉耶はただ私にポツリと言葉をこぼす






茉耶
茉耶
さっきのさ、えみりって子の事なんだけど
(なまえ)
あなた
あーえみりちゃんがどした?
茉耶
茉耶
ちょっと距離置いた方がいいと思う






(なまえ)
あなた
...え?なんで?
茉耶
茉耶
胸騒ぎがするっていうか、ボールもまるで狙ったようにあなたの下の名前からは離れたところに飛ばすし...
(なまえ)
あなた
いやそれは運動が苦手なだけじゃない?
てか茉耶も私も運動出来るわけじゃないじゃん
どうしたの?他の子にはそんなこと言ったことなかったのに






そう聞くと茉耶は少しこっちを見たと思うと気まずそうに目を逸らした。

なんか、言いにくそう、、?





茉耶
茉耶
あのさ、、多分だけどあいつ紫耀くんのこと好きなんだと思う



(なまえ)
あなた
え?なんでそうなんの
茉耶
茉耶
紫耀くんがボール拾ってくれた時妙に顔赤らめてあからさまに「恋してますっ!」って感じだったよ
(なまえ)
あなた
いやでも...
茉耶
茉耶
あんただって本当は気づいてたんでしょ?





私は頭の中でえみりちゃんの行動を思い返した。

確かに紫耀にボールを拾ってもらった時、明らかに照れてた。私もあの時違和感を覚えた。でも気のせいだって流した。そこに触れるのが怖かったから。









(なまえ)
あなた
茉耶、わたしはえみりちゃんから離れない
茉耶
茉耶
なんで?あんたが傷つけられてからじゃ遅いんだよ!?もしかしたらストーカーの犯人かもしれ、、
(なまえ)
あなた
茉耶!





不安そうにわたしの方を見ながら話す茉耶の心を安らげるために、私は茉耶の手を取った。





(なまえ)
あなた
茉耶、聞いて?
私は友だちを疑いたくない。「友達になろう」って言ってくれたえみりちゃんを信じたい。だからこれ以上は止めないで。
大丈夫、私は大丈夫だから。
茉耶
茉耶
あなたの下の名前...
(なまえ)
あなた
ほら、この話はおわり!
戻ろっ!教室に!!!
茉耶
茉耶
うん...





そう言って茉耶と屋上のドアに向かって歩き出すと...


















バンッ











平野紫耀
平野紫耀
あなたの下の名前っ!









(なまえ)
あなた
え、紫耀!?!
高橋海人
高橋海人
っはあ、紫耀マジで速すぎ、、
岩橋玄樹
岩橋玄樹
はぁはぁ、さっきまであんな渋ってたのにいざあなたの下の名前ちゃんのとこ行くとなったら急に走り出して...





紫耀たち6人は余程全速力で走ってきたのか半端じゃないくらい息切れしてた。

え、なんでここにいるの?笑





(なまえ)
あなた
えまってまってまって皆そろってどうしたの、?てか何でここって分かったの?
神宮寺勇太
神宮寺勇太
いや教室見たんだけど居なくて...
そしたら何か紫耀が「屋上だ!」って走り出して、、
岸優太
岸優太
「あなたの下の名前の匂いがする!」とか言って急に走り出したんだよ!
(なまえ)
あなた
なんじゃそりゃ



マジでなんやねん私の匂いって...









茉耶
茉耶
え?で皆どうしたの?わざわざ
永瀬廉
永瀬廉
分かったかもしれんねん、犯人
(なまえ)
あなた
え、?

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