第20話

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2021/06/21 15:23

《シュン》



俺には後悔していることが多すぎる。



俺の人生後悔ばかりだ。



あのとき、ああしていれば、しなかったら……



そんなことが多すぎる。



あの日……



初めてまいと禁忌を犯した日。



俺の最大の後悔。



どうか……あの日に戻らせてください……



どうか……まいが……



笑顔でいられる未来をください______




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今でもはっきりと覚えている。

10月7日。

外は土砂降りで一日中どんよりしていた。

その日は母さんが出張で家にいなかった。

父さんはもともと単身赴任だから、家では俺とまいの2人っきりだった。

それだけで、俺は気が気でなかった。

……どうしよう。

まいと2人っきりだ。

2人っきりで一晩……。

ははっ、何考えてるんだ俺は。

こんなこと、今までだって何度もあったし。

それに、俺らは兄妹だ。

俺は最初から、まいと特別な関係になろうなんて思ってないし。

いつも通りだ。

そう、いつも通りに夕飯食って風呂入って寝よう。

そう平常心を保ちながら、俺はリビングのドアを開けた。





……そこにはカーペットの上で気持ち良さそうに眠る、まいがいた。





ルームウェアのノースリーブに、短いショートパンツ。

完全な部屋着で寝ていた。

ったく、いつももっとちゃんした服着ろって言ってるのに。

俺が持たねーんだぞ。

俺は起こさないようにまいに近づき、隣に座った。

気持ちよさそうに寝やがって。

寝顔もかわいいなー。

そんなことを思いながらまいを見ていた時気づいた。

……ピンク色のものが見える。

まいの大きすぎる胸はノースリーブから溢れていて、大事なところが見えていた。

……ヤバい。

これはヤバい。

どんどんムラムラしてくるのがわかった。

少し見えているお腹も、ムチムチな太ももも目に入るようになって……。





ザァーーー………




テレビも付いていない静かな部屋には、俺とまいだけ。

全て、雨が消してくれる。

……誰もいない。誰も見てない。

まいが起きたらイタズラだって誤魔化そう。

怒られても蹴られてもいい。

一度だけ……今日だけでいいから……

まいを、俺のものに……







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