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ぐえぇっ……!
うわぁぁっ!

な、なんだコレ?
鼻が乾く……目がいてぇ!

ゲホッゲホッ

レオナ先輩が触れたものが全て砂に変わっていく……!?

これが俺のユニーク魔法……
「王者の咆哮」

ゲホッゲホッ『すごい力…』

皮肉だろ?なにより干ばつを忌み嫌うサバンナの王子が持って生まれた魔法が……

全てを干上がらせ、砂に変えちまうものだなんて!

アスナ、水だしてみんなに…

えぇ

レオナ……さ……っ苦し……ッ!

ラギーの腕にひび割れが!

ほんとにヒビ入るのかよッ…

まさか人間も干上がらせるってのかよ!?

レオナ、それ以上はやめるんだ!
「首をはねろ!」!!
キンッ!

ふな゛っ!?
リドルの首輪が弾かれた!

リドル先輩の魔法が弾かれた!

秀才だかなんだか知らねぇが、年上をナメるなよ。

生憎、俺は防衛魔法の成績がいいんだ。

くっ!

はは!どうだ。ラギー。苦しいかよ。口の中が乾いちまって、お得意のおべっかも使えねぇか?

ひぐっ……うぅっ……

『ラギーくん…』

まずい、あのままじゃラギー先輩が!

それ以上はダメだ!

それほどの力があって、何故こんなことをする!

何故………?理由なんか聞いてどうする。俺を叱って、慰めてくれるって?

実力があったって、努力したってどうしようもねぇことがこの世の中にはいくらでもあんだよ。

現にラギーはこの俺に手も足も出ねぇ。可哀想に。憐れだよなあ……

はっ……ぐぅ……っ!

___もうやめねぇか!!

「月夜を破る遠吠え」!

あれは……!?

『うわぁ〜ほんとに狼……』

『ってこんな呑気なこと考えてる場合じゃねぇ!』

ガウガウッ!!

ガルルル!ガウッ!!!

狼になった!

なんだと!?ぐぁっ!

レオナに隙が出来た!
「首をはねろ」!

ぐあぁっっ!!

がはっ!ゲホゲホッ……!

リドル先輩の魔法にかかった!

リドルくん、さすが!
レオナくんの魔法がとまった!

ラギーからも手が離れたぞ!早くこっちへ!

セベク、俺たちは他の怪我人を外へ運び出すぞ。

偉そうに僕に指図するな、シルバー!

騒いでる暇あったら動くんだよ!

クソが……っ!
ライオンであるこの俺に、首輪だと……!?

『コレぞ犬っころ…猫だから犬ではないのか?』

ジャック!テメェ変身薬なんてご禁制の魔法薬どこで手に入れた?

「月夜を破る遠吠え」!……

身体を狼に変化させる、俺のユニーク魔法だ!

は……魔法で本物の犬ッコロになれるって?
そいつぁユニークだ。本当にな!

『今の君だって大概犬っころだよ』

レオナ先輩……俺は……俺は!
あんたに憧れてこの学園を目指した!

俺の憧れたあんたは、どこいっちまったんだ!?

勝手に俺に夢見てんじゃねぇ……うぜぇな……

『一方的に思われてたら…押し付けになったりするのかな?…』

ボクも人のこと言えたギリではないけどね。今の君は見るに堪えない。

謹慎部屋に入って、少し頭を冷やすといい!

『ここびっくりしたな〜謹慎部屋とかあるんだって思った』

……お前らになにがわかる?
兄貴みてぇに俺に説教たれてんじゃねェよ……

『言いたかねぇがリドル達に言わせてんのレオナ先輩なんだよな〜……どうしたもんかな〜』

自分に言えることがない………

フン。お主のような男には、王冠よりその首輪が似合いじゃ。

サバンナの王者のライオンが聞いて呆れるわ。

……あぁッ!?

『名言だ……』

お主は持って生まれた才や順序のせいで王になれぬと嘆いておるようだが……

報われぬからと怠惰に生き、思惑が外れれば臣下に当たり散らすその狭量さ。

その程度の器で王になろうなどと……
我らが王、マレウスと張り合おうなどと、笑わせる。

たとえマレウスを倒したとて、その腐った心根を捨てぬ限り……

お主は真の王にはなれんだろうよ!

『まぁ、間違ったこと入ってないよねー』

は、はは……アァ、そうだな。そうだろうとも。お前の言う通りだ…………はははは!

俺は絶対に王になれない………
どれだけ努力しようがなァ…………!

『 王 にはなれてると思うけどな……』

なんだ!?全身の毛がゾワゾワするんだゾ!

急激にレオナの魔力が高まって……っ
くっ、魔法封じがいじできないっ…!!!

ちがう。これは魔力ではない。
この邪悪な負のエネルギー……まさか!

その……まさかですよ
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