コンコン
ガラガラッ
放課後,私は部活に行く前杉浦に呼び出され,職員室に向かった
なんのことかな,
なんて,殆どわかってる
早く部活に行きたい表れなのか,杉浦を急かしてしまう
正直,これになりたいという夢はわたしにはまだ無い
だから,色々な選択肢がある国立に行こうと決めた
え,
あ,そうか,全国でずっと勝ち進むとなれば二ヶ月…
杉浦,信じてくれてるんだ,私達の夢
なんか,嬉しいかも
私は,杉浦の目を見てそう言った
“ じゃーねー‼︎試合見にきてよー‼︎ ”
笑いながらそう言って,職員室を後にした
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いつも通りに部活を終えた後,私達は帰路についた
…
っえ?
そっかぁ
でも,そうだよね,なんかそんな気してた
徹は,夢のためならなんでもする人だから
外国にくらい,行くよね
こんな感じで,別れていくのかな
皆,離れ離れだ
…
今集中しなきゃいけないのは目の前の公式試合
わかっているはずなのにどうしても将来について考えてしまう
この関係が壊れることがとても,怖い
胸が締め付けられる
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お風呂あがりにスマホを見ると,菅原からの通知があった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!